毎熊克哉が桐島聡を演じた「桐島です」7月公開、共演に奥野瑛太・北香那・高橋惠子ら
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「『桐島です』」ティザービジュアル
東アジア反日武装戦線「さそり」の元メンバーで、約半世紀にわたる逃亡の末に死去した桐島聡を描いた映画「『桐島です』」が、7月4日に東京・新宿武蔵野館ほかで公開。毎熊克哉が桐島役で主演を務め、「夜明けまでバス停で」の高橋伴明が監督、梶原阿貴が脚本を担当している。桐島の死去から1年となる本日1月29日、ティザービジュアルと高橋のコメントが到着した。
物語は1970年代、桐島の大学時代から始まる。反日武装戦線の活動に共鳴して行動をともにしていた彼は、1974年の三菱重工爆破事件で多数の犠牲者を出したことにより、深い葛藤にさいなまれる。警察当局の捜査が進んで組織が壊滅状態になる中、指名手配された桐島は偽名を使って逃亡。やがて工務店での住み込みの職と静かな生活を手にした桐島は、ライブハウスで歌手キーナと知り合う。
桐島の同志であり、現在も反権力闘争を続ける宇賀神寿一が取材に協力。撮影は2024年7月下旬から8月半ばにかけて関東各地で行われ、毎熊は20代から70代の桐島を1人で演じた。黒縁メガネの桐島を捉えたビジュアルには、「偽名で生きてきた。けれど心までは、偽らなかった。」とコピーが添えられている。
毎熊のほか、宇賀神役で奥野瑛太、キーナ役で北香那、謎の女役で高橋惠子、バーの店主役で原田喧太、工務店の事務員役で影山祐子が出演。高橋伴明のパートナーでプロデューサーも務める高橋惠子は、本作の脚本に触れ、夫の監督作品に初めて自ら出演を希望したという。このほか山中聡、テイ龍進、嶺豪一、和田庵、伊藤佳範、宇乃徹、⻑村航希、海空、安藤瞳、咲耶、趙珉和、松本勝、秋庭賢二、佐藤寿保、ダーティ工藤、白川和子、下元史朗、甲本雅裕もキャストに名を連ねた。
本作を企画した小宮亜里から、2024年2月頃に「桐島撮らんといかんでしょ」と言われたことを振り返る高橋伴明。制作を決めた当時のことを「頭の中で白いガラス玉が砕けた。連赤映画(「光の雨」)のオトシマエをつけろ──と聞こえた。そう、あの時代を共に生きた我々にはその責任があるのだろう。直ぐに脚本の梶原に電話をした。案の定、すでに桐島のスクラップをつくっていた。ウソツキ部分はオレが責任を持つ」と語っている。
「『桐島です』」の配給は渋谷プロダクションが担当。なお、古舘寛治が桐島を演じた、題材を同じくする映画「逃走」は3月15日より公開される。
高橋伴明 コメント
昨年(2024年)の2月に入ってすぐだったと思う。別件で会っていた(本作企画の)小宮女史から、突然「桐島撮らんといかんでしょ」という言葉が飛び出した。頭の中で白いガラス玉が砕けた。連赤映画(「光の雨」)のオトシマエをつけろ──と聞こえた。そう、あの時代を共に生きた我々にはその責任があるのだろう。直ぐに脚本の梶原に電話をした。案の定、すでに桐島のスクラップをつくっていた。ウソツキ部分はオレが責任を持つ。
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