ドキュメンタリー映画「ノー・アザー・ランド」予告編、語りは池松壮亮「並外れた作品」
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「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」予告編ナレーション収録時の池松壮亮
パレスチナ人とイスラエル人の若手監督によるドキュメンタリー映画「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」の日本版予告編が、YouTubeで解禁された。ナレーションは俳優の池松壮亮が担当した。
同作は、イスラエル軍による破壊行為と占領が進む、ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区マサーフェル・ヤッタを舞台にしたもの。現状をカメラに収めて世界に発信することで、占領を停止させ故郷の村を守ろうとするパレスチナ人青年バーセル・アドラーと、彼に協力するイスラエル人青年ユヴァル・アブラハームの活動と友情が、2023年10月までの4年間にわたって記録された。アドラーとアブラハーム、ハムダーン・バラール、ラヘル・ショールの4人が共同で監督を務めた。
予告編は、バーセルの暮らす村をイスラエル軍の軍用車両が急襲し、その模様を撮影していた彼が兵士に襲われるシーンから始まる。そしてイスラエル軍の不当な行いに胸を痛めたユヴァルが敵対するはずの場所からやって来る様子や、軍などによって家が破壊されることに抗議する人、村の自由を求めて行進する人々の姿が映し出されていき、池松の「一滴のしずくから、世界は変わる」との語りで締めくくられる。なおこのメッセージは、バーセルがあきらめないことの大切さを村人たちに呼びかけた際の言葉をベースにしている。
池松が映画の予告編のみでナレーションを担うのはこれが初めて。彼は「並外れた作品だと思いました。このような形でこの作品に賛同できることをとても光栄に思っています」「決して他人事ではいられず、無関心ではいられませんでした。今作に出会えたことに感謝しています」とコメントした。
「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」は、2025年2月21日より東京・TOHOシネマズ シャンテ、シネ・リーブル池袋ほか全国で公開される。同作は第74回ベルリン国際映画祭にて、最優秀ドキュメンタリー賞とパノラマ部門の観客賞に輝いた。
池松壮亮 コメント
並外れた作品だと思いました。このような形でこの作品に賛同できることをとても光栄に思っています。異なるバックグラウンドを持つ4名の監督が親密に手を取り合い、同じ空の下の現実を伝えようと、ジャーナリズムへの献身と努力で世界に情報を伝えてくれました。決して他人事ではいられず、無関心ではいられませんでした。今作に出会えたことに感謝しています。 今この映画を、是非観ていただきたいです。
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