【サンダンス映画祭レポート】ドキュメンタリー部門観客賞『Andre Is an Idiot』
映画
ニュース

『Andre Is an Idiot』 (C)Sundance Institute
今年のサンダンス映画祭でUSドキュメンタリー・コンペティション部門の観客賞を受賞したのは、『Andre Is an Idiot』。大腸がんと診断された男性アンドレが闘病する様子を、ユーモアを交えて追っていくものだ。
“アンドレは愚か者”というタイトルは、50歳になったら10年に一度は受けるべきとされている大腸内視鏡検査を怠っていたことに対する皮肉。アンドレがついに受けた時には、がんは第4ステージまで進行していた。
だが、冗談が大好きなアンドレは、自分や家族の様子を、暗くなることなく記録していくと決める。彼の親友が受けた時に彼も受けていれば、がんは早期発見できたはず。この映画を通じて伝えるのは、大腸内視鏡検査を受けましょうというメッセージだ。笑いがたっぷりありつつ、最後には泣かせるこの映画が観客の支持を受けたのは納得できる。
監督は今作で長編映画監督デビューを果たすトニー・ベンナ。アメリカではA24が配給する。公開日は未定。
文=猿渡由紀