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ピアニスト バルナタンが語る、名匠ヴァンスカとベートーヴェン

クラシック

インタビュー

ぴあ

イノン・バルナタン ©Marco Borggreve

ニューヨークを拠点に活躍する俊英ピアニスト、イノン・バルナタンが来たる春、名匠オスモ・ヴァンスカとともに東京交響楽団に初登場する。

盟友アラン・ギルバートとともに初めて日本を訪れ、彼の指揮で東京都交響楽団とベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を聴かせたのが2016年。以来、コンチェルトやリサイタルでたびたび来日を重ねてきた。

「私はベートーヴェンのコンチェルトはどれも好きですから、初来日のときはアランが第3番を選んだのだと思います。東響とも初顔合わせにこの曲を演奏するのは偶然ですが、私にとっては幸せな符合です。オスモ・ヴァンスカともベートーヴェンを共演するのは初めてなので、それもまた楽しみ」とバルナタンは言う。

名匠とはミネソタ管弦楽団をはじめ、フィラデルフィア管弦楽団、ロサンジェルス・フィルハーモニックでも共演を重ね、確かな信頼関係を築いてきた。

「私のラホヤ音楽祭にもきてくれて、マーラーを指揮し、クラリネットも演奏したけれど、ほんとうに素晴らしかったですよ。彼は非常にシリアスな音楽家だし、シリアスな人間だけれど、親しくなってみると、とても愉快な人でもある。最初に会ったときから、ダイレクトなことにも打たれましたね。良い友人になりましたし、いっしょに音楽するのはとても楽しい」。

いずれはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲にも取り組みたいと語るバルナタン。

「ベートーヴェンはクラシックとロマン派のレパートリー、小さな音楽と大きな音楽のちょうど中間に立っていて、多くの異なるものを包含しています。とくに協奏曲第3番は、モーツァルトとも多くの関連があるし、ロマン派が展望されてもいる。たとえば第2楽章はおそらくベートーヴェンがもっともベル・カントに近づいた地点でしょう。ベートーヴェンは究極的にみて、もっともヒューマンで正直な音楽だと思えます。私たちみんなが抱いているような、人間の葛藤のなかから出てきた音楽だと感じられる。だから、私はベートーヴェンの大ファンなのです(笑)」

インタビュー・文 青澤隆明AOSAWA Takaakira(音楽評論)

東京交響楽団

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