【後編】『TOUCH THE GOOPAN CHECKERS』開催記念!ハンブレッダーズ×w.o.d.×Kanna座談会
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ハンブレッダーズ×w.o.d.×Kanna
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Text:小川智宏 Photo:タマイシンゴ
5月29日(木)に恵比寿LIQUIDROOMにて開催される、ハンブレッダーズ、w.o.d.、Kannaの3組による対バンイベント『TOUCH THE GOOPAN CHECKERS』。同じ事務所に所属しながら、それぞれのスタイルで音楽を鳴らし続けている彼らを結びつける、リスペクトと共感が感じられる熱い夜になること間違いなしのイベントを前に、3組の出演アーティストによる座談会をお届けする。イベント開催の経緯とお互いの印象を聞いた【前編】に続いて、【後編】ではハンブレッダーズ、w.o.d.のファンにとってもきっと気になるKannaを深掘り。そして5月のイベントに向けた意気込みを語ってもらった。
――w.o.d.のみなさんはKannaに対してはどんな印象をもっていますか?
元良 実は俺とKenはKannaの「空」という曲の制作を手伝っているんです。
Ken ベースとドラムのサポートをしています。
ukicaster あの曲カッコいいよね。
Nouchi 半分w.o.d.なんで。
ukicaster だからカッコよかったのか!(笑)
Kanna「空」MUSIC VIDEO
――じゃあふたりは現場のKannaを知っているということですね。
Ken ほんとナイスガイで、楽しい奴らでした。
元良 そのときに思ったのは、ギターは立ってるし、Nouchiのリズムがめちゃくちゃいいんだよね。クリック聞かなくてもNouchiに合わせてたら大丈夫なんだよ。それがすげえ気持ちいいんだよね。
Nouchi クリック嫌いなんです。「空」のボーカルもクリック聞いていなくて。

元良 マジで? やべえな。しかもすごい普遍的になり得る感じがするんですよ。なんか、「令和のB’z」みたいな感じになるんじゃないかって。
ムツムロ 僕、Kannaのライブをまだ観たことがないんですよ。
でらし うん。だから俺らも観るのが楽しみ。音源は結構聴いているんですけど、あれがどうやってライブでぶつかるのか想像できてない。ハンブレッダーズのお客さんも一緒に楽しんでもらえたらなって思います。
Ken 俺らもライブは観たことないよな?
サイトウ うん、ない。
元良 映像では何回も観たけど。
――じゃあ5月のイベントでぜひチェックしていただいて。
Nouchi なんか......気まずい。緊張しますね(笑)。
――そう? 緊張するように見えないですけどね。
ムツムロ するタイプなの?
Nouchi あんまりしないですけど。
Ken じゃあ嘘じゃん(笑)。
Nouchi 普段は緊張しないけど、これはさすがに緊張する。友達が車とかで遊びに行ってるときに「曲流してよ」って言うと流れるアーティストがそれこそハンブレとかw.o.d.だったから。気づいたら一緒にやってるっていう緊張感はあります。
Koshi 僕も緊張します。胸をお借りする気持ちでやらせていただきます。

――Podcastとか聴いていると、トークもめちゃくちゃ達者な感じがするし、物怖じしないタイプだと思っていたんですけどね。
Koshi いやいや全然。
サイトウ 俺らKannaのラジオ(昨年9月末まで、ZIP-FMにて毎週月曜25:00~放送されていたレギュラーラジオ番組『Kicks Mix』)にゲストで出させてもらったけど、むちゃくちゃ喋ってたよ。
Nouchi ふたりだと喋るんです。
Koshi でもこの9人だと......(笑)。
Nouchi あまりにも年下だし。
――そうだよね。この2バンドをコピーとかしていた世代ですもんね。いつの間にかそういう人たちが第一線に浮上してきているというのはどうなんですか?
ムツムロ いや、怖いですよ(笑)。あんまり自分たちの周りは変わっていない感じがするんですけど。
サイトウ 分かる。
ムツムロ 僕らが次世代のコンベンションイベントに出たのが7年前なんですけど、自分たちはそのときとあまり変わってないから。
――Kannaを見ていて新世代感は感じる?
ukicaster 新世代すぎない? 自分らの世代って、楽器を持ったらまずバンドをやろうと思ったやん。ユニットをやろうって言う選択肢って絶対浮かばなかった。Kannaだけじゃなくて、他にもいろんなフォーマットのミュージシャンがどんどん出てきていて、そういう意味での新世代感をすごい感じますね。

Ken めっちゃ変な構成やと思ったもんね、最初。
――そもそもはバンドをやろうとしていたんですか?
Koshi 高1で組んだときは4人組だったんです。でも高3のときにベースとドラムが受験頑張るからみたいな感じで抜けて、そのときから、最初はiPhoneのGarageBand、大学に入ってからはパソコンで曲作りをするようになったので、「まあふたりでもいけるか」みたいな感じになって。
でらし ムツムロは先月くらいまでまだiPadのGarageBandで作っていました。
Koshi ちょっと今のはマズかったですか?(笑)。でもどっちが上とかないです。iPadのGarageBandでしか出せない音もあるので。
ムツムロ いや、自分が怠惰なだけなんで(笑)。
――重要なのは最終的にどんな音になるかなので(笑)。GarageBand以外に、お互いに何か共通点みたいなものを感じるところはあったりしますか?
ムツムロ なんか音源を聴いていて、理屈とか頭で考えるのをやめて遊びましょうっていう。
メッセージは3バンドとも歌ってるかなって。時代の堅苦しい感じみたいなのをみんな感じて「そこは柔軟にやっていこうよ」みたいなことを歌っているのかなって、最近は思ってます。
サイトウ それはめっちゃ思います。音楽でいろんな抑圧とか、普通に生きている中でうまくいかないこととかからの解放をしようとしているんだなっていう。スタイルは違うけど目的は同じかなって。
Nouchi 僕らは逆に何も考えていないんです。考えたくないから、みんなにも「考えなくていいんじゃない?」っていうのを提示していて。いい意味での適当さみたいなのを歌っているのはすごく近しい気がします。
――3組それぞれに尖った部分、牙みたいなものは持っているんだけど、でもちゃんとポップなフィールドというか、日の当たるところで戦って勝っていくんだっていう意思が曲からもライブからも感じられるんです。それがすごく面白いなと思っていて。
Ken 続けることがめっちゃ大事だから。俺らはまったく変わってないけど、メインストリームでも同じことをずっと続ける大事さみたいなのをめっちゃ最近は感じてる。ハンブレッダーズとはお互いそれができている気がするし、Kannaもそうなれば最高だなって思う。

サイトウ Kannaってポップな部分もあるけど、カルチャーっぽい濃さみたいなのをすごい持っていると思うんです。俺は聴いていてミュージシャンのBeckのような深みも感じる。ハンブレッダーズもw.o.d.もそれをしっかり持ってたままやってこれてると思うんですよ。だからKannaもこのままやっていってほしい。
Koshi もし7年後にこういう場にいたら、まったく同じことを後輩に言いたいと思います(笑)。
――そういうのは次世代の血なんですかね。
ムツムロ どうなんだろう(笑)。
でらし でもみんな普通の尖り方をしていないよね。ちょっと変わった尖り方をしている人が多い。たぶんそれは、会社の上の人がそういうアーティストが好きなんじゃないですか?
ムツムロ めちゃめちゃ自由にやらせてもらってますしね。感謝しかないです。マネージャーとも5、6年一緒にやってますけど、ほんま自分ごとのように動いてくれているんで、いい人についてもらったなって。バンドマンってやっぱり尖ったものが必然的に好きになりがちなんです。作り手はそれでもいいと思うので、事務所が道をどれだけ舗装してくれるかだと思います。すごくいい人に出会えたなって思いますね。
サイトウ 作っている側は勝手に尖っていきますからね。むしろ修正してほしいくらい。
ムツムロ そう。そこにニュートラルな意見を言ってくれるのはすごく助かってる。
でらし それがかっこいいと分かった上で、またちゃんと別の視点で見てくれる。それが僕らがいるチームのいいところですね。

Koshi 僕らはずっとそういうアーティストのみんなにすごくいい背中を見せてもらってます。僕らもそんな、わりと特殊な音楽ではあると思うんですけど、それも突き詰めて続ければ道があるんだっていうのを先輩方が示してくれてる。めちゃくちゃいい事務所だなって思います。
元良 なんか締まったな。
Nouchi いいな、その役。僕もそっち側に行きたいな。
――普段、同じ事務所だからってそんなにしょっちゅう会うこともないじゃないですか、バンド同士って。たまに集まって確認し合うのはいいですよね。
ムツムロ めっちゃいいと思う。だからずっと「やりたい」って言ってたのに(笑)。
サイトウ 同じくらいの時期からずっと一緒にいて、話もしたけど、出会ってから何年経ってんねんって。ようやくって感じです。
Nouchi 僕らは逆にここまで待っててくれてありがとうっていう感じです。オマケのように入れてもらって(笑)。
――いや、ここにKannaがいるのって大きいと思いますよ。
ムツムロ なんか面白いですよね。
サイトウ イベントのカラーがちょっと足される感じがしますよね。
Koshi まあ、いろいろ作戦を練って頑張ります。
サイトウ ま、対バンだけどお祭りかなっていう気がしてるので。気持ち的にはみんなでやろうぜっていう感じでやったほうが楽しいかなっていう気がしますね。
ムツムロ でも対バンは勝ち負けなんで、ボコボコにしますって木島が言ってました。

――それがいちばん怖い。
ムツムロ 今までも何組ボコボコにしてきたか。
木島 なんでお前が言うねん(笑)。
――イベントのタイトル『TOUCH THE GOOPAN CHECKERS』っていうのは?
サイトウ 「っていうのは?」と言われると困るんですけど(笑)、3バンドが主催しているイベントの名前をちょっとずつ拝借して並べてみたら口が気持ちよかったので。
ukicaster 闇鍋感があって。
サイトウ ムツムロくんがさっき言ってくれていた、それぞれのバンドの遊び心的なところも出ているなあと思うし、みんなで遊べそうで楽しみです。
ムツムロ 予想外のライブになると思います。コロナ禍以降ワンマンしか行かないっていう人が結構増えたっていう話もあって、ハンブレッダーズも結構ワンマンをやってきたんですけど、今年はあんまりなかったりして。対バンで普段自分が聴いていない音楽と触れ合う機会の新鮮味というか、脱線を楽しんでほしいなって思っています。

サイトウ うん。フェスとかでも自分の好きなミュージシャンとかバンドとかだけを観ちゃうってことはいっぱいあると思うんです。でもハンブレも俺らもそうだけど、昔ライブハウスでブッキングイベントに出たりすると、ジャンル的にはむちゃくちゃの状態で5バンドぐらいいる中で出たりしていたんです。でもそういうときに初めてできる発見や初めて受ける刺激があったりしたので。そういう遊べる気持ちを持って受け入れられたら自分も楽しくなれるし、この空間自体もみんなで楽しく作れるのかなって。お客さんを巻き込んでみんなで遊びたいですね。
Koshi どのバンドもすごい個性があると思うんですけど、僕らは2人組で、ギターもボーカルもガンガン前に出ていくので。そのふたつの対立っていうのを楽しんでもらいたいです。大先輩方とは違う、ちょっと身近な、気を抜いて気楽に楽しめるっていう場にできたらいいなと思っています。......どうでしょうか?
サイトウ (親指を立てて)いい!
――せっかくなんで、何か特別なこともやってほしいですね。
サイトウ まあ、まあ......(笑)。さっき話した限りでは結構盛り盛りでしたけど。
ムツムロ まだ定まっていない(笑)。
でらし でもなんか久々にインディーズのときに企画をやっていたときの気持ちになってる。
元良 めちゃくちゃ盛り上がって、次はツアーになるかもしれない。
木島 そうなったら加藤さん、大変だろうな(笑)。

<イベント情報>
『TOUCH THE GOOPAN CHECKERS』
5月29日(木) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
開場 17:30 / 開演 18:30
出演:ハンブレッダーズ / w.o.d. / Kanna
【チケット情報】
チケット(スタンディング):4,800円(税込)
Kanna割チケット(スタンディング):3,300円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※未就学児童入場不可(小学生以上チケット必要)
※Kanna割チケットはKannaの出演イベント限定販売の手売りチケットになります。Kannaの物販にて枚数限定販売。
オフィシャル2次先行:3月14日(金) 12:00~3月23日(日) 23:59
https://w.pia.jp/t/touchthegoopancheckers/
一般発売:4月26日(土) 10:00〜
ハンブレッダーズ 公式サイト:
https://humbreaders.com/
w.o.d. 公式サイト:
https://www.wodband.com/
Kanna 公式サイト:
https://lit.link/kannanagoya
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