篠原ともえらアーティストとのコレボレーション企画も発表 『正倉院 THE SHOW 』大阪、東京の2会場で開催
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『正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-』コラボレーションアーティストの篠原ともえ
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すべて見る9000件もの宝物が約1300年という時を経て良好な状態で守り伝えられている“奇跡の宝庫”正倉院とその宝物を、宮内庁正倉院事務所が手掛けた「再現模造」と最新のデジタル手法を駆使して紹介する展覧会『正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-』。大阪、東京と2会場で開催される同展の記者発表会が2月20日(木) に都内で行われ、コラボレーションアーティストとして参加する篠原ともえらが登壇した。
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正倉院宝物は奈良時代、聖武天皇の没後、光明皇后が聖武天皇愛用の品々を東大寺の大仏に捧げたことにはじまる。約9000件という品々が、天皇の許可なしでは開封することができない「勅封」によって厳格に管理されたことで、極めて良好な状態で現在にまで伝えられてきた。宮内庁正倉院事務所監修のもと開催される同展は、「勅封」ゆえに一般に公開される機会が極めて少ない正倉院宝物の世界を、デジタル技術を駆使することで、宝物に負担をかけることなく多くの人に味わってもらいたい、という思いから企画されたという。宮内庁正倉院事務所所長の飯田剛彦氏は、「宝物の見どころや伝来の経緯、現在の取り組みなどについてもご紹介し、正倉院のコアなファンの方から全く馴染みのない方、また万博を機に来日される外国人の方々も含め、幅広い層の方々に宝物を味わっていただく機会にしたい」と意気込みを語った。
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大きな見どころのひとつは、正倉院宝物を360度からスキャンして取得された高精細な3Dデジタルデータを用いた展示だ。ここでは宮内庁正倉院事務所とTOPPANが2019年から取り組んでいる宝物のデジタルアーカイブを活用。普段は見ることのできない宝物の細部や質感を捉えた映像に演出を加え大スクリーンに映し出し、まるで宝物に包まれるような没入感のある空間を創り出す。
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また、宮内庁が本物の宝物と同じ素材、技法を使い、制作を続けている「再現模造」はデジタル制御による映像や音楽、照明を組み合わせて展示。さらにコピーライターの梅田悟司ら気鋭のクリエイターたちが言葉や音楽、グラフィックなどにより展示空間を演出し、正倉院の1300年にわたる奇跡の物語を彩っていく。
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幅広いジャンルで活躍する現代アーティストが正倉院にインスピレーションを受けて制作した新作の展示もある。篠原ともえ(ファッション×宝物)、亀田誠治(音楽×正倉院楽器)、瀧本幹也(写真×正倉院正倉)、亀江道子(陶芸×文様美)という4名のアーティストがコラボレーションアーティストとしてそれぞれのテーマのもとに新作を制作するという。
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記者発表会で登壇した篠原ともえは、「私が挑戦しようとしているのは、宝物とファッションとのコラボレーションです。手仕事を通じてアートピースのようなものを制作したいと考えていて、今まさに制作中です。正倉院にある9000点の宝物のうち、どの宝物をモチーフにして作品を作り出すか、そこにもご期待いただきたいですね」と自身の作品プランについて説明。さらに「正倉院の宝物がどのようにして作られてきたか、その歴史的背景を知ることで、いにしえの職人たちの魂をきっと感じることができると想像しますし、正倉院の宝物たちやその歴史と触れ合うことで、インスピレーションをいただけるんじゃないかなと感じています。そこから新たな日本の美の価値というものに気づけると思うので、自分が創作を通じてどんな気持ちになるのか、私自身もすごく楽しみにしているところです」と、同展に参加することへの期待を膨らませた。
<開催概要>
『正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-』
〈大阪会場〉
会期:2025年6月14日(土)~8月24日(日)
会場:大阪歴史博物館
〈東京会場〉
会期:2025年9月20日(土)~11月9日(日)
会場:上野の森美術館
公式HP:
https://shosoin-the-show.jp/
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