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ナオミ・アッキーが語る『ミッキー17』 「ポン・ジュノは夢のような監督」

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『ミッキー17』 (C)2025 Warner Bros. Ent. All Rights

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『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の新作映画『ミッキー17』に英国人俳優のナオミ・アッキーが出演している。本作で彼女は主人公ミッキーと行動を共にするナーシャを演じ、ロバート・パティンソンらと共演した。

本作の主人公ミッキーは何度死んでも生き返る使い捨てワーカー。ある日、17番目のミッキー17の前に、18番目のミッキー18が出現したことから、ふたりはこの状況を抜け出すべく逆襲を開始する。

アッキーは『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』や『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』などに出演する人気俳優。チャニング・テイタムが出演したスリラー『ブリンク・トゥワイス』でも主演を務めた。

アッキーはナーシャの自由なところを愛していると語る。

「考え方においても、肉体面においても自由。自分のことも、他人のことも、批判しない。それに彼女はいつも自分の感情を正直に表に出します。

彼女は常に自信を持っていて、私はそこを表現したかった。その自信は肉体的な強さから来るものだと思ったので、撮影前も撮影中も、アクションのトレーニングをたっぷりやりました。スタントをしっかりこなせるようにする目的ももちろんあったのですが、スタントがないシーンでも、ナーシャにはその強さがあるのだと見せるためです」

劇中のナーシャはミッキーと行動を共にし、物語に深く関わる重要な役どころだ。劇中ではロバート・パティンソンがミッキー17と18をひとりで演じ分けており、アッキーは“ふたりのミッキー”を相手に演技することになった。

「ミッキーがふたりいるシーンでは、ロブ(・パティンソン)ともうひとりの俳優が必ず用意されていました。その人の顔を、後にロブに変えるんです。なので、私はいつもふたりを相手に演技をすることができました。彼らに交代してもらって、もう一度同じシーンをやる必要がありましたが、かなりスムーズにできました。

もうひとりの俳優はサムという名前なのですが、彼はロブの演技を真似できるよう、とても努力していました。おかげで彼の動きは、本当にロブみたいで。しかも彼はミッキー17と18、両方を演じていて、本当にすごかった。セリフもロブとまったく同じように言っていました」

そんな複雑なプロセスがスムーズに進んだのは、これまで数多くの複雑な撮影を経験してきたポン・ジュノ監督がいたからだろう。

「彼は夢のような監督です。まず、彼の現場は楽しい。それは必ずしも普通のことではない。とりわけ、予算の大きい映画の現場では、やらなければいけないことがたくさんあって、プレッシャーもありますから。でも、ポン・ジュノ監督はそれをやってみせるんです。現場に来る多くの人たちは、みんな本当に楽しそうでした。文句を言う人はいなくて、誰もが満足していました。みんなが自分は大切にされている、自分がやっていることは大切なのだと感じていました。まさに夢のような撮影現場ですよね。撮影時間はすごく長かったけど、みんながそこにいたいからいたんです。

それはまさにこの映画が伝えるメッセージと重なります。どのチームに属している人も、自分には価値があると感じるようでなければいけないのです。ポン・ジュノ監督が意識してそれをやっているのかどうかは分かりません。彼のオーラが自然にそれを生み出しているのかもしれない。私自身は参加できなかったんですが、撮影がすべて終わったときの打ち上げパーティーでも、クルーたちが“この経験はすばらしかった”と話していたそうです。今作にかかわった人に“またこの監督と仕事をしたいか?”と聞いたら、全員がイエスと言うはずですよ」

そこにいる人全員に価値がある。役割がある。それは“使い捨てワーカー”を主人公にした本作を描く上で極めて重要なことだったようだ。

「この映画が語るのは、世の中が作り上げた階級のどこに所属するにしろ、使い捨てにしてもいい人間はいないんだということです。この世界はみんなで分かち合うべきもの。この映画はそのメッセージを強烈に伝えてくれる。そこを大切にすれば、今私たちが生きる社会、あるいは今後私たちが作っていく社会は、今よりずっと良いものになります。

この映画は、ミッキーの体験を通じて、誰の命もおろそかにしてはいけないんだと語っています。私たちが求めるところにむかうためには、“全員”が必要なのです。どの人にも居場所があり、どの人の価値もおろそかにしてはいけないのです」

<作品情報>
『ミッキー17』

3月28日(金) 公開

(C)2025 Warner Bros. Ent. All Rights

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