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甘酸っぱい青春を追体験? 本物の校舎で上演する、イマーシブ演劇『RE:PLAY AFTER SCHOOL』 #放課後リプレイ

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ホリプロが初めて主催・企画制作する観客参加型のイマーシブ演劇『RE:PLAY AFTER SCHOOL』#放課後リプレイが3月27日(木) から30日(日) までの4日間限定で上演される。同作は、イマーシブシアターなどの体験型エンターテイメントを数多く手がけるきださおり氏が率いる株式会社夕暮れとタッグを組んで実現したもの。開幕に向けて稽古が進む中で先日、関係者向けのテストプレイが開催。果たしてイマーシブ演劇とはどういうもので、どんな体験を提供してくれるのか? 実際にその世界に入ってみた。

イマーシブ(=没入感がある)という言葉の通り、通常のようなステージ上で演者が会話やパフォーマンスを繰り広げ、それを観客が見るという一方的な関係ではなく、観客が登場人物たちと会話をしたり、時に登場人物に頼まれて手伝いをしたり、さらにはこちらから質問をすることもできるなど、その世界の一員として物語に参加するというのがイマーシブ演劇の大きな特徴。

特に本作は、高校生活をテーマにした青春物語となっており、本物の学校(千代田中学校・高等学校 ※令和7年4月より当名称に学校名を変更予定)の校舎を利用して上演され、しかも1カ所ではなく、各クラスや保健室、視聴覚室など、展開によって、登場人物たちと一緒に校舎内を移動しながらストーリーが進んでいくという、スケールの大きな作品となっているのがポイントである。

物語は、藤ノ花学園という高校で、毎年恒例となっている一般の人々を招待して部活を体験してもらう“オープンアフタースクール”が開催されるというもので、観客はそのオープンアフタースクールへの参加者という設定になる。オープンアフタースクールには生徒会、美術部、ロック部、クイズ部の4団体が参加しており、観客はチケットを購入する際にこの4つのコースのいずれかを選んで参加することになる。

まず、観客(オープンアフタースクール参加者)はひとつの教室に集められ、オリエンテーションが実施される。登場人物は、生徒12名とそれぞれの部活の顧問を務める教師5名の計17名。登場人物の名前や所属、顔写真が載っている、校内マップ付きのリーフレットも配布されるので、その後のストーリー展開を追う上でも非常にありがたい。

その後、場所を視聴覚室に移して、いよいよ「藤ノ花学園 オープンアフタースクール」がスタート。最初のオリエンテーションでは生徒会長の挨拶に校歌斉唱、そして各部活の紹介がスライドを使用しながら行われるのだが、この時点で既に物語はスタートしており、登場人物たちのちょっとした発言やスライドの内容や思わぬハプニング、教室の後ろで生徒たちが声を抑えつつ(でも、ちゃんと観客に聴こえるように!)繰り広げるウワサ話など、様々なところにこの先のストーリーのヒントや細かい伏線が散りばめられている。

リアルな学校の校舎を使用して展開していくというのが物語のリアリティに大きく寄与しているのはもちろんだが、加えて巧みなのが、“オープンアフタースクール“という設定。生徒や教師たちと参加者(観客)が初対面で、(ややぎこちなく)会話を繰り広げ、しかも、その内容が学校に関する説明的であっても不自然ではなく、観客も自然な会話の流れで、気になることについてあれこれ質問をすることができる。「演劇を見る」というよりも、実際にオープンキャンパスのイベントに参加している感覚で、すんなりと作品の世界に入り込んでいく。

オープニングのオリエンテーションの後は、それぞれの部活を体験することになっており、4つのコースごとに物語が枝分かれしていくことになるのだが、物語の大きな軸となるのは、みんなが話題から避けようとしている“ある部活”の存在。そこに関わる者たちの思惑が複雑に絡み合いつつ、4つのコースに分かれた物語は、やがてクライマックスに向けて集約されていくことになる。登場人物たちの関係性や細かい設定、バックグラウンドも巧みに練られており、ミステリーのようにあれこれと物語の展開について推理を働かせつつ、生徒たちの青春ドラマを観察して楽しむことができる。

真面目な生徒にちょっとチャラい生徒、陽キャに陰キャと生徒の個性はさまざまで、教師陣も、いかにも学校にいそうな生徒指導の先生から生徒と距離の近い保健の先生までいろいろ。学生たちだけでなく、先生たちの“過去”にまつわるドラマもあり、重層的に楽しめる構成になっている。

途中、観客も手伝いや参加を求められる局面が随所にあり(と言っても、積極的に参加するか、ちょっと引いて見守るかは自由)、アーティストのライブと同じで、参加する観客のノリによっても盛り上がりや受け取る印象は大きく変わってきそう。

恋に部活に友情、家族との関係に進路、さらには学校にまつわる怪しい“謎”も……? 青春が盛りだくさんに詰まっており、自身の学生生活を振り返りつつ「あるある!懐かしい!」と感じる人もいれば「え? 共学ってこんな感じなの?」、「こんな学校生活送りたかった……」と思う人もいるかも。青春時代を追体験する感覚でオープンアフタースクールに足を踏み入れてほしい。

<公演情報>
イマーシブ演劇 『RE:PLAY AFTER SCHOOL』 #放課後リプレイ

日程:2025年3月27日(木)~30日(日)
会場:千代田中学校・高等学校(令和7年4月より当名称に学校名を変更予定)

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/immersive-vol1/

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