OSK日本歌劇団 千咲えみのラブレター
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千咲えみ
2024年9月2日付で、翼和希がOSK日本歌劇団トップスターに就任した。翼は2023年から2024年にかけて放送されたNHKの連続テレビ小説「ブギウギ」に出演し、一躍人気に。翼と共に今、改めて注目を浴びるのが、OSK日本歌劇団だ。このコラムでは、個性豊かな劇団員たちが思い思いにつづる“ラブレター”から、100周年を超える歴史を持つOSK日本歌劇団の“今”を築く、メンバーの素顔を紹介する。
第9回では、初々しい娘役から大人の女性まで、さまざまな役を演じ分ける娘役トップスターの千咲えみが手紙をしたためた。2020年2月に上演された「愛と死のローマ~シーザーとクレオパトラ~」は、新型コロナウイルスの影響で一部公演が中止になったものの、同年12月に再演を果たした作品。ローマの栄光の時代を築いたユリウス・カエサルと、エジプトで弟との権力争いに屈辱的な思いを抱いていた美女・クレオパトラの愛と陰謀が渦巻く物語で、千咲はカエサルの愛人でブルータスの姉でもあるセルウィリアを演じた。クレオパトラの存在に翻弄され続けるセルウィリアの内面を知るため、千咲はさまざまな女性の資料や映画を観たという。千咲のセルウィリアへの手紙には、運命に翻弄された1人の女性を包み込むような、温かい言葉が並んだ。
なお千咲は、3月22・23日に「OSKレビューin名古屋」、29・30日に「OSKレビューin香川県東かがわ市」、4月25日より「『レビュー in Kyoto』レゼル~Les Ailes~南座バージョン」に出演する。
セルウィリアへ
セルウィリア、誰よりも愛が強く、まっすぐなあなたはカエサルが亡くなった今もまだ想い続けているのではないですか?
私があなたに出会ったのは2020年です!
過去に演じたことのない、まっすぐで歪んだ愛に生きる女性でした。
当時あなたの歪んだ愛する気持ちを知りたくて様々な女性の資料、映画をみました。
愛する弟より愛する人を選び、家名を捨ててでも1人待ち続けたあの日々は本当に心細く苦しかったと思います。
あなたは一途で純粋で強い女性です。
愛が消えていく中であなたの愛も形を変え、最後には心を壊してしまった……
愛する人の死を見届けたあなたはどんな気持ちでしたか?
辛く苦しんだセルウィリア。どうか愛する弟と、愛した人との幸せな思い出と一緒に眠っていますように……♡
千咲えみ