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東京都写真美術館開館30周年を記念し、選りすぐりのコレクションを紹介『TOPコレクション 不易流行』4月5日から

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植田正治〈風景の光景〉より 1970-80年 ゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵

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日本唯一の写真と映像の総合的な専門美術館として、1995年に総合開館した東京都写真美術館。2025年の1年間を通じ、開館30周年を記念する展覧会や関連イベントを企画している同館が、コレクションを厳選して紹介する『TOPコレクション』展を2期に分けて開催する。今回の第1期『不易流行』展は、4月5日(土)から6月22日(日)までを会期とする。

今回の『TOPコレクション』展は、7名の学芸員が共同企画し、2期合わせて10のテーマで構成するオムニバス形式の展覧会。複数の学芸員が各々のテーマを選んで章立てを行い、それらをひとつの展覧会として構成するのは、同館では今回が初めてだという。約38,000点に及ぶ収蔵作品を、多角的な視点から選りすぐり、写真と映像の魅力を紹介する試みとなる。

第1期の展覧会名『不易流行』は、江戸初期の俳人・松尾芭蕉が俳句の心構えについて述べた言葉に由来する。「変わらないものを知らなくては基本が成立せず、流行を知らなくては新しい風は起こらない」といった意味をもつこの言葉を掲げた同展は、過去の芸術表現を深く理解してその魅力を今に伝えていくとともに、現在の表現や時代の潮流にもしっかりと目を向けようとする意図のもと、5名の学芸員が各々独自の視点で選んだひとつのテーマを担当し、5つのテーマでコレクションを読み解いていく。写真がとらえる歴史に着目したものから現代作家の表現まで、多様なテーマが「不易流行」という視点でつなげられ、共同企画ならではの作品の共鳴を生み出すことになるだろう。

フェリーチェ・ベアト《傘をさす日本人女性》1863-1877年頃 東京都写真美術館蔵

なお、今回の見どころのひとつは、前衛美術家や小説家として幅広く活躍した赤瀬川原平の《版画集 トマソン黙示録》が初展示されること。1980年代初頭に、町の片隅にある無意味な造形物や正体不明の物件や現象を「トマソン」と名付け、ユーモラスな視点で観測や報告を行ったその活動は多くの人を魅了した。今回は、14 点組のポートフォリオから9点が展示される。

赤瀬川原平《No.7 風のレコード 町田市成瀬 1988.5》 〈版画集 トマソン黙示録〉1988 年 ©2014 N.Akasegawa 東京都写真美術館蔵

会期中は、「コレクションの歴史から何を学び、未来に伝えるか」をテーマとした連続対談や、多様な背景をもつ人が作品を楽しめるための鑑賞プログラムとして「手話を交えたQ&Aショー」も開催される。詳細は、公式サイトで確認を。

<開催概要>
『総合開館 30 周年記念 TOPコレクション 不易流行』

会期:2025年4月5日(土)~6月22日(日)
会場:東京都写真美術館
時間:10:00~18:00、木金は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(5月5日は開館)、5月7日(水)
料金:一般700円
公式サイト:
https://topmuseum.jp/30th_anniversary.html

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