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超能力戦士ドリアン、バンド史上最大規模!ツアー直前インタビュー「今後の可能性を感じてもらえるワンマンにしたい」

音楽

インタビュー

ぴあ

超能力戦士ドリアン Photo:石原敦志

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Text:吉羽さおり Photo:石原敦志

昨年7月に5枚目となるミニ・アルバム『おおぞらクルージング』をリリースし、ヤバイTシャツ屋さんやキュウソネコカミなどをゲストに迎えたツーマンツアーを成功させた超能力戦士ドリアン。観て楽しい、参加すればもっと楽しいわちゃわちゃ感に溢れた、キャッチーでエンタテインメントなライブで、現在、日本武道館でのライブを目標に勢いを加速する3人が、3月21日(金) よりバンド史上最大規模となるワンマンライブツアー『きらめけ!マジカルキングダム』をスタートする。すでに東京公演Zepp Shinjukuをはじめ、各地のチケットはソールドアウトしている状況ではあるが、ここからフェスシーズンに向けてもさらに注目度は高くなっていくと思うので、ぜひその目でライブを観てほしいバンドだ。3月1日に新宿界隈のライブハウスで行われたサーキットフェス『見放題東京2025』でいち早く、ワンマンを行なうZepp Shinjukuのステージに立った超能力戦士ドリアン。そのステージ直後に、バンドにおけるライブ、今回のワンマンツアーへの思いを聞いた。

──サーキットフェス『見放題東京2025』は、今度のワンマンツアーでも立つZepp Shinjukuへの出演となりましたが、ライブはどうでしたか?

やっさん(vo/g) 僕ら的には元々そんなジャンルのちがいとかは気にならないタイプなんですけど、さすがにスタートは重かったですね(笑)。

左から)やっさん(vo/g)、おーちくん(vo)、けつぷり(g)

──そうですか、盛り上がっているように見えましたけど。

おーちくん(vo) めちゃくちゃ難しかったです。

やっさん 僕らは“ワチャ系バンド”という、楽しいライブをする、ワイワイ楽しいライブをするくくりに入れてもらうことはあるんですけど。基本的に僕らのライブにはモッシュ、ダイブがないので。どっちかというと歌ものと言われるバンドとの親和性が高くて。ワチャ系の人たちと歌ものの人たち、両方といける感じだったんですけど。今日は、シンプルに初めて観てくれる人が多い感じがして。初めての人の様子見の感じをほぐすのに2曲くらいかかったなと。

やっさん(vo/g)

けつぷり(g) ヒリついたな。

やっさん それがフェスやイベントに出演する醍醐味というか。最終的にはフロアもパンパンでしたけど、最初はちょっとヒリつきました。

──それでも、イベントのステージにかける思い、30分のステージにかける意気込みはすごく伝わってきましたよ。初めて観る人も多かったと思いますが、初めて聴く曲でも楽しめる構成で、見せ場がたくさんある30分だなと。

おーちくん そこはつねに大事にしているところですね。

おーちくん(vo)

やっさん 知っている前提じゃないと楽しめないというのは、ハードルが上がっちゃうなというのはあるので、今日もそのスタンスではいましたし、そのスタンスでよかったなと思いました(笑)。

──恐竜であったり、等身大のおーちくんのパネルなどは、どんなところでも毎回用意しているんですか?

やっさん 基本的にはそうですね。今は何パターンか増えてきて。対バンライブをやったら、対バン相手のパネルを出して後ろの人にも顔を見せてあげようとか、ジェットコースターに乗る曲(「おいでよドリアンランド2019」)があったり。フロアの前の人も後ろの人も、チケット代も時間も同じだけ使っているから、後ろの人も参加できる内容を考えようというので生まれた形でした。

──今回はそういう超能力戦士ドリアンのライブのお話というのを伺っていきたいのですが、まずは昨年のアルバム・インタビュー後に、全国4カ所での対バンツアー『お友達に興味あるー!ツアー2024』が開催となりました。四星球、キュウソネコカミ、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンスという、バンドの先輩方が出演となったツアーでしたが、手応えはどうでしたか?

おーちくん 『お友達に興味あるー!ツアー』と言いながら、先輩たちが出てくれてね(笑)。

やっさん 僕らはあまり対バンツアーをやってなくて、普段ワンマンでのライブが多いんですけど。過去に一度対バンツアーをやろうとしたときに、今回出てくれた4バンドは出てもらえなかったというか──。

けつぷり スケジュールの都合とかもあったりね。

やっさん でも今回4バンドともNGなく出ていただけて。それは、自分らのステップがちょっとずつあがっているのが認めてもらえたのかなというか。

おーちくん たしかに、それはあったね。

やっさん 四星球、キュウソネコカミ、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンスが決まったときに、僕はその感動がかなり大きくて。特に僕はどのバンドも学生時代からライブを観に行っていたからうれしかったし、決まるんや!?っていう感じでしたね。

けつぷり 今回はすんなり決まったんですけど、前の年やったら到底決まらへんかったなと思う。前の年と比べても、ここまで自分たちの感覚的にも先輩方からの見え方的にも、こんなバーっと伸びることができるんやという。それはツアーが固まった段階で自信になったというか、自信を持って臨めましたね。

けつぷり(g)

──先輩たちが認めてくれた、自分たち主催で呼べるようになった、という経緯の中で、この活動がいいステップになったなとかここを見てもらえたなという活動があった感じですか?

やっさん 明確にはSNSが大きいのかな。

けつぷり それが一昨年くらいか。

やっさん 毎日ライブ動画を上げようっていうのをやり始めたんです。というのも、名古屋の『MERRY ROCK PARADE』っていうフェスに出させてもらったときに、1日でフォロワーが3000人くらい増えたんです。それで、名古屋ではUPSETという今までやったら到底埋まらなかった会場でのライブが、そのキャパを超えるチケットの申し込みがきて。ライブを観てもらったら好きになってもらえることができるんやろうなって。でも、まだ正直当たり前にフェスに出られるバンドではないし、出られていないフェスはたくさんあって。じゃあ自分たちで知ってもらう機会をどう作るのかっていうときに、ライブの動画を毎日上げることは自分次第でできるから、それでやり始めたんです。それがしっかり実を結んだというか。これ、稀有な例やなと思っていて。TikTokは伸びているけど集客は伸び悩むとか、今結構あるあるなんですけど。

──SNSでは受けても、そこからライブ会場に足を運ぶのはまた別物というか、難しいと聞きますね。

やっさん 出すことに比例して、ちゃんとチケットの売れ行きが伸びているので。そこで広がった結果、ライブハウスに初めて来るという人がいたり、他のバンドが好きな人のところにも広がって。間口がめちゃくちゃ広がったなという感じで。

──対バンツアーの成功はいい手応えですね。この3月からスタートするワンマンツアー『きらめけ!マジカルキングダム』での会場がスケールアップしたのも、そのいい流れを着実につなげていけていることが大きい。

やっさん 明確に、大目標を決めないとブレるなというのがあって、それを日本武道館でのワンマンにしようっていうのを決めたんです。でかいキャパならどこでもいいっていう話やったんですけど、ドラム、ベースがいないからなかなか“バンド”って認めてもらえないことが多くて。それは関係者からもやし、崇高な音楽ファンの方からも──。

けつぷり (笑)。

やっさん ふざけているだけでしょ? みたいな偏見が多くて。ロックバンドの殿堂である武道館ワンマンを成功させれば、そこで文句は言わせへんぞみたいなことを目標にしようっていうのを、制作をしているATFIELDの青木さんに相談をして。じゃあこういうステップで、全国でこれくらいの動員を作れたら、武道館やれるんじゃないかっていうのがあったので。それに向けて、今予定通りのステップをね。

けつぷり 理論上はちゃんと進んでいます(笑)。

──関係者にもなかなか認めてもらえないっていう話がありましたが、その悔しい思いをバネにしながらバンドを進めてきた感覚はあるんですか?

やっさん わりと3人とも楽しいですよ〜っていうバンドではあるんですけど、性格は結構ね。

おーちくん 根は屈折した3人なので。

やっさん だから、出れなかったものに対して、もうええわ! みたいな気持ちになることもやっぱりあるし。

おーちくん なにくそ!っていう気持ちもあるし。

やっさん 愛してくれる人をもっと大事にしようとかね。

──その輪を広げていこうと。そこで例えば、バンドの編成としてドラムやベースを入れて活動してみようという発想にはならないんですね。

けつぷり 一回もないですね。それは1秒もない。そもそもがこの3人でやる、ドラムベースなしでやるっていうのが大前提で始まっているので。他の人を入れるという意識がそもそもないし。もはやドラムとベースが足りないものっていう感覚はないので、考えたことがないんですよね。

やっさん それこそ結成した当初とかは、普通ドラムがおったらこうできんねんけどなっていう悩みはしたけど。

けつぷり 不自由はあったけど、じゃあこれができないからパソコンでどうする? みたいな考え方になっていて。

やっさん ドラムいないけど、ドラムソロがあるのはそれの最たる例というか。ドラムがおらんことを逆にどう面白くできるかなみたいなことを考える方が、性格的にも向いているっていう。

──そういうことでは、この3人の形で武道館に駆け上がっていくっていうのは発明でもありますね。

やっさん 武道館で、無人のドラムをめっちゃスポットライトで照らしているとか、メンバー3人もそうだけど、ドラムもポップアップでステージに出てくるとかやりたいですよね。

けつぷり クリスタルのドラムでね。

おーちくん さらに2分間くらいソロがあるみたいな。

──そこにお金かけるんだっていう(笑)。武道館もそうですが、段々と会場やステージが大きくなっていく中で、今バンドで課題にしていることや強化したいところはありますか?

やっさん 今はイベントで30分のステージとかのセットリストやと、フォーマットとして一旦完成形みたいな感じができていて。例えば恐竜の着ぐるみで出てきて、パネルのレースがあって、「興味あるー」っていうコール&レスポンスがあって、ラストは広まっている曲でぶち上げて終わるみたいな。

けつぷり テンプレはありますね。

やっさん ドラムのソロや恐竜の着ぐるみ、パネルのレースをするとかも最初にやったときは発明やなとかもあったんですけど。結構僕らは保守的で、特に僕が。今大事な時期やから、完成しているものを見せたらいいんじゃないかって思っちゃうんです。でもその中で一個ずつくらい新しいことを試していかないとあかんなっていうのはありますね。そういうのってひらめきとか、話している中でポンと生まれるもんやから。考えて出すとどうしても、これはこっちのAやなってなるんで。BやCを出すことをやらないとあかんなというのはずっと思っています。

──そこはワチャ系と呼ばれるバンドたちの難しさであり醍醐味ですよね。ずっと来てくれる人を飽きさせないライブをどう作っていくか、そして新しい方にどう楽しんでもらうかっていう。

おーちくん 革新的な部分と保守的な部分が、今多分2対8くらいで保守的なところが多いから。それが5:5くらいの割合になったら。

やっさん ワンマンのキャパとか出してもらうステージがデカくなればなるほど人間として保守的になるけど、一個ずつくらいは試していかないとあかんよなっていうのは思います。

──改めて今回のワンマンツアーはどういうものにしたいと考えていますか?

やっさん 今回に限らずですけど、チケット代分の満足があるように頑張らんとなっていうので、ワンマンの演出を何回も集まってはボツにして。

けつぷり これが決まらないんですよ(笑)。

やっさん タイトルを決めるときに、なんとなくこんなんやりたいなとかを考えるんですけど。だいたい最初のそれは全ボツになるんですよ、ノリで決めるから。そこから緻密にやっていく中で、あれも違う、これも違う、一回決まったと思ったけど日にちが空いたら誰かが違うって言い出すとか。

けつぷり 結局ギリギリにはなりますよね。正直このインタビューを受けている3月1日の現時点も迷っていますね、最終の詰めの段階で。

──ちなみに今月21日(金) にはツアーがスタートしますからね(笑)。ツアータイトルが『きらめけ!マジカルキングダム』ですが、このタイトルからも楽しいステージが展開されそうです。

やっさん そうですね、マジカルキングダム、魔法の世界みたいなことでそれにまつわる曲をやったりとか、演出をどんどん入れていけたらいいなと思っていますけど。昨年のワンマンツアーが『とびきり!にっこりレストラン』っていうタイトルで。レストランって現実にあるものじゃないですか、だから予備説明がなくても世界観に入り込みやすいんですけど。マジカルキングダムって、現実にはないものだから。

おーちくん 個人によって、マジカルキングダムの解釈が違うから。

けつぷり “レストランあるある”はたくさんあるけど、“マジカルキングダムあるある”はないので。いつも、まずやっさんがタイトルをポーンと投げてくれて、タイトル先行で走り出すんですけど。今回に限っては今まで以上に後悔しましたね。

やっさん タイトルの響きはかわいいねんけどなあ。

おーちくん 世界観作りがな。

──期待させるタイトルですよね。

やっさん ワンマンとして最大規模のツアーですけど、ここを埋めたら、OK! じゃなく、もう一回行きたくなるためにはどうしたらいいか、そこをクリアしたいなっていう。あとは、楽しいバンドとしてやらせてもらっていて、SNS的にも面白い部分、ふざけている部分が多いんですけど。ちゃんと目標があって、本気でバンドをやっている3人で、熱い部分があるから。長いセットリストになったときにそういう部分も伝えられるワンマンにしたいなっていうか。

けつぷり 普段の30分、40分のステージでは見せられない一面みたいなね。

やっさん それをちゃんと言葉でも伝えたいし、熱量でも伝えたい。最終的には、一緒に目標を達成できたらうれしいから、これからもよろしくお願いしますっていうところに着地できるライブにしたいですね。前回のライブでも、“私も今資格の勉強を頑張っていて、目標を立ててやっているので共感しました”とか、SNSで感想をつぶやいてくれる人もいたので。意外と僕ら、真面目な3人なので。そういう部分も見せたいなと思います。

おーちくん これからへの可能性を感じてもらえるワンマンにしたいと思っています。




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【応募方法】
① ぴあ音楽編集部(@OngakuPia)のXアカウントをフォロー。
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【応募締め切り】
2025年3月31日(月) 23:59まで

【注意事項】
※当選者の方には4月4日(金) 以降にXアカウントよりDMにてご連絡いたします。やむを得ない事情によりご連絡や発送が遅れる場合もございますのであらかじめご了承ください。
※当選後、お送り先メールアドレスについてご連絡頂ける方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。

<ライブ情報>
ワンマンライブツアー『きらめけ!マジカルキングダム』

3月21日(金) 北海道・札幌ペニーレーン24
開場18:15 / 開演19:00

3月23日(日) 宮城・仙台 darwin
開場17:15 / 開演18:00

3月26日(水)愛知・Zepp Nagoya
開場18:00 / 開演19:00

3月28日(金)東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)
開場18:00 / 開演19:00

4月5日(土) 福岡・DRUM LOGOS
開場17:00 / 開演18:00

4月6日(日) 広島・LIVE VANQUISH
開場17:15 / 開演18:00

4月12日(土)大阪・ GORILLA HALL OSAKA
開場17:00 / 開演18:00

【チケット情報】
前売:4.000円(税込)
※ドリンク代別途必要
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2455353

超能力戦士ドリアン 公式サイト:
https://www.durian.band/