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俵屋宗達《風神雷神図屏風》、雪舟《天橋立図》など、多様な文化が溶け合い生まれた日本美術の至宝が一堂に 『日本、美のるつぼ』京都国立博物館で 

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国宝《風神雷神図屏風》俵屋宗達筆 江戸時代 17 世紀 京都・建仁寺所蔵[通期展示]

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2025年4月19日(土)より、京都国立博物館では、『日本、美のるつぼー異文化交流の軌跡ー』を開催する。「るつぼ」とは金属などの物質を高温で熱するのに用いる耐熱性の容器のこと。日本列島にもたらされた様々な異文化が混ざり合い、美しい品々を生み出してきた歴史を『日本、美のるつぼ』と称した同展は、4月13日(日)から始まる大阪・関西万博にちなんで、文化財の交流の軌跡を辿り、日本美術の底力を再発見する京都限定の展覧会だ。 

19世紀末、欧米で万国博覧会が華やかなりし頃、国際舞台に紹介された日本美術は欧米にジャポニスム旋風を巻き起こした。特に有名なのは葛飾北斎の《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》に代表される浮世絵で、そのほか焼物、印籠根付、刀装具などの骨董品とその模造品が当時世界が見ていたエキゾチックな日本美術のイメージだった。

《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》葛飾北斎画 江戸時代 天保 2 年(1831)頃 山口県立萩美術館・浦上記念館所蔵 [前期展示 ※後期は和泉市久保惣記念美術館所蔵品を展示

では、日本が世界に見せたかった日本美術とはどのようなものだったかというと、日本独自の歴史に裏打ちされた、「文明国」と名乗るに相応しい作品である。そのために明治政府は1900年のパリ万博に合わせて日本初の西洋式日本美術史『Histoire de l’Art du Japon』をフランス語で刊行する。翌年『稿本日本帝国美術略史』のタイトルで日本語でも出版された同書の内容は、現代の日本美術史の原型となった。

《Histoire de l’Art du Japon》(日本美術史)巴里万国博覧会臨時博覧会事務局編 明治33年(1900) 京都国立博物館所蔵 [通期展示 ※頁替あり

また、西洋でも光琳人気に触発され、日本でも宗達に端を発する「琳派」という概念が生まれ、日本美術の代表格をして語られるようになったのも、この時期のこと。実際には、日本は、様々な国から伝世した美術品の宝庫であり、日本美術は古今東西の芸術文化が混じり合い、海外との活発な交流の中でダイナミックに形作られたものなのだった。

同展では、これら異文化交流の軌跡を「世界に見られた日本美術」「世界に見せたかった日本美術」「世界と出合った日本の美術」をテーマに、弥生・古墳時代から明治期までの絵画、彫刻、書跡、工芸品などで紹介。雪舟《天橋立図》、俵屋宗達《風神雷神図屏風》など国宝19件(うち1件予定)、重要文化財53件を含む200件で紹介する。美術の教科書を実際の作品楽しみながら、日本美術の多様性を実感できるに違いない。

<開催概要>
大阪・関西万博開催記念 特別展『日本、美のるつぼ―異文化交流の軌跡―』

会期:2025年4月19日(土)~6月15日(日)
会場:京都国立博物館 平成知新館
時間: 9:00~17:30、金曜は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休館:月曜(5月5日は開館)、5月7日(水)
料金:一般2,000円、大学1,200円、高校700円
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2558417
公式サイト:
https://rutsubo2025.jp/

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