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「トワイライト・ウォリアーズ」香港のセット展示に潜入

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「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」セット展示の入り口

1980年代の香港を描くアクションムービー「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」。日本では1月17日に封切られ、香港映画としては異例の興行収入3億円を突破した。現在も全国で上映されており、かなりの盛り上がりを見せている。

香港では同作の舞台となった九龍城砦のセットを展示したイベントが開催中。日本のファンも多く訪れる中、映画ナタリーでは大盛況の現地を取材した。陳洛軍、信一、十二少、四仔らが魂を燃やした九龍城砦の世界をたっぷりとお届けする。

取材・文・撮影 / 尾崎南

「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」の高まる熱量

「ドラゴン×マッハ!」のソイ・チェンが監督を務める「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」は、香港へ密入国した若者・陳洛軍(チャン・ロッグワン)が組織に目を付けられることから展開していく物語。黒社会を拒んだ陳洛軍は九龍城砦へ逃げ込み、ボス・龍捲風(ロンギュンフォン)と出会う。やがて陳洛軍は信一(ソンヤッ)、十二少(サップイー)、四仔(セイジャイ)と友情を築き、命を懸けた戦いに挑んでいく。

ルイス・クー、サモ・ハン(サモ・ハン・キンポー)ら香港映画界のレジェンドが出演したほか、レイモンド・ラム、テレンス・ラウ、フィリップ・ン、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、リッチー・レン、ケニー・ウォン、アーロン・クォックらがキャストに名を連ねる。「るろうに剣心」シリーズの谷垣健治がアクション監督として参加した。

2024年5月に公開された香港では、広東語映画動員数の歴代ナンバーワンという大ヒットを記録。第97回アカデミー賞では、国際長編映画賞の香港代表に選出された。ここ日本でも2月に都内の映画館で大ヒット御礼舞台挨拶が実施。ルイス・クー、レイモンド・ラム、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、ソイ・チェンが緊急来日を果たした。この来日に伴い、女性向け週刊誌ananの取材が行われ、3月26日には彼らがバックカバーを飾った2440号が発売。日本のファンの熱量は高まるばかりだ。

王九が立ちはだかる!セット展示の潜入レポート

とにかく“強すぎる”登場人物たちの華麗なアクションが話題を呼んでいるが、製作費の6分の1にあたる5000万香港ドル(約10億円)をかけて制作された九龍城砦のセットも大きな見どころ。展示では、劇中に登場した駄菓子屋、食堂、理髪店などのセットが細部まで復元されている。

イベントは、2023年に旧啓徳空港に建設された複合施設「AIRSIDE」内で行われている。最寄り駅はMTR屯馬線(Tuen Ma Line)の啓徳(Kai Tak)駅。駅から直結で「AIRSIDE」に入ることができた。

筆者が取材したのは、土曜日の午前11時前。すでに20名ほどが並んでおり、オープンを待っていた。入り口には大きく「九龍城寨」の文字。展示スペースの前には飲食ができるエリアやグッズ売り場が準備されていた。

入場するとすぐ左手に、立ちはだかる王九の姿が! 右手に進むと駄菓子屋があり、たくさんの商品が陳列されていた。中にはチュッパチャプスなど日本人にもなじみあるお菓子も。劇中でのある敵討ちの際、陳洛軍が変装のために購入した眼鏡型のマーブルチョコや、信一らが付けていたお面も確認できる。

天井を見上げると、電線が張り巡らされている。通路には隙間なくシャツやネクタイ、靴などの衣装が場面写真とともに展示されていた。

展示エリアの奥に進むと、陳洛軍が叉焼飯をかきこんでいた食堂が現れる。細部まで食器や調味料がそろえられており、厨房には肉がぶら下がっていた。テーブルの上には叉焼飯やドリンクのレプリカが置いてあり、人気のフォトスポットになっている。

食堂と向かい合う形で展示されているのは、龍捲風の理髪店。ハサミやブラシなど、龍捲風が使ったであろう散髪道具が並ぶ。鏡には龍捲風をはじめ、信一ら多数のキャラクター写真が飾られていた。店内には最新のヘアスタイルを紹介するポスターも。ここには龍捲風、信一、四仔、十二に加え、なんと敵役である大ボスと王九の顔がイラストで描かれていた。

さらに進むと、陳洛軍、信一、十二、四仔が囲んでいた麻雀卓も見学できる。このエリアではキャストのインタビュー映像が上映されているほか、信一のジャケット、四仔が日本語の取り扱い説明書を解読したカラオケ機器なども展示。また信一が好んだイギリスのロックバンド、デュラン・デュランのポスターが数多く貼られていた。

展示の最後は、壁一面に貼られた本作のメイキング写真。撮影の裏側や、映画を作り上げたスタッフ・キャストの笑顔がたっぷりと収められている。同イベントは4月13日まで開催中。