国境を超えた人間の欲望・後悔・諦念を巡る旅に、滋企画「ガラスの動物園」上演中
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滋企画 第3回「ガラスの動物園」より。(撮影:西泰宏)
滋企画 第3回「ガラスの動物園」が、去る3月26日に東京・すみだパークシアター倉で開幕した。
これは、俳優・佐藤滋による滋企画の第3回公演。今回は、テネシー・ウィリアムズの「ガラスの動物園」を、ヌトミック・額田大志の演出・音楽、西田夏奈子、原田つむぎ、大石将弘、佐藤の出演で上演する。
開幕に際し、額田は「普遍的な作品とは何か、そんなことを『ガラスの動物園』を演出し、音楽をつけると決まってから考えてきました。それは、この作品が1930年代のセントルイスの一家族を描くという、一見すると当時のアメリカに向けた作品に思えるからです。しかし、そうした強い具体性を持ちながら、ここ、日本でも広く愛され続けているのも事実です。かくいう私も、はじめて『ガラスの動物園』を読んだときに、少なからず心が揺れ動いたことを覚えています。創作現場では、その普遍性を読み解くことからはじめました。何より出演者の4名が、ときに英語の原文に当たり、映画版を見たり、数多くの文献にも手を伸ばすなど、驚くべき熱量で戯曲を紐解いてくれました。そうして浮かび上がった無数の線を渡り歩いた到達地が、滋企画『ガラスの動物園』です。現代の日本で上演する、という逃れられない制約の上で、小手先ではない普遍性を探しにいく、それは国境を超えた人間の欲望、後悔、諦念を巡る旅だったかもしれません。3月31日まで、劇場でお待ちしています」とコメントしている。
上演時間は休憩を含む約2時間45分。公演は3月31日まで。なお、30日公演はポータブル字幕機の貸し出しを行っており、同日は昼夜公演共に、額田と、ろう詩人のSasa-Marieによるプレトークが行われる。詳細は公式サイトを確認しよう。
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