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監督が親友の山岳遭難死に向き合う台湾のドキュメンタリー映画「雪解けのあと」公開

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「雪解けのあと」ポスタービジュアル

監督のルオ・イシャン(羅苡珊)が親友の山岳遭難事故を題材にした台湾のドキュメンタリー映画「雪解けのあと」が、6月14日より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開される。

2017年4月26日、ネパールの山岳地帯で47日間にわたり遭難していた2人が発見された。1人は救助され、1人は発見される3日前に亡くなっていた。そのニュースは当時、彼らの出身である台湾でセンセーショナルに報じられた。

ルオ・イシャンは亡くなったチュンと、生き残ったユエと同行する予定だったが、体調を崩し離脱。高校時代からの親友である2人の遭難を台湾で知ることになる。そしてチュンは40日を超す洞窟でのビバークで、ルオ・イシャンへの手紙や人生への賛歌を数百ページにもわたって書き記していた。

ルオ・イシャンはチュンの見た風景と足跡を追うためにネパールに旅立つ。彼女は初めて経験した深い喪失と格闘し、自らその意味を探求する過程を記録した。本作が初の長編ドキュメンタリー作品となる。

スイスのヴィジョン・デュ・レール映画祭では「ルオ・イシャンは、揺るぎない誠実さをもって、自身の内なる旅路と感情の波乱を冷静で鋭いまなざしでたどっていく」「美しくありながらも胸をえぐるような痛みを伴う映画。深い喪失へのオマージュ」と絶賛された。

なお、ルオ・イシャンは2023年に新作に取り組む映像作家たちが長期滞在する「山形ドキュメンタリー道場」に参加。同事業を主催するドキュメンタリー・ドリームセンターが映画の企画・提供を担っており、製作には日本も名を連ねた。配給はテレザ、配給協力はノンデライコが担当する。

「雪解けのあと」を皮切りに、ドキュメンタリー映画の新レーベル 「Our Narratives わたしたちの物語」も始動。今後、山形ドキュメンタリー道場に参加した台湾のウー・ファンによる「XiXi(仮題)」、タイのアナンタ・ティタナットによる「スカラ座(仮題)」の公開も予定している。