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【羊文学:インタビュー】銀杏BOYZ×羊文学、初の対バンイベント開催 「本物の天才で、スターで、ぶち壊れていらっしゃる」

音楽

インタビュー

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羊文学  Photo:ASAMI NOBUOKA

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2025年5月9日(金)に、東京・豊洲PITにて、『Toyosu PIT 10th ANNIVERSARY 銀杏BOYZ×羊文学”じゃぽんVol.1”』が開催される。豊洲PITのオープン10周年を記念して行われる企画で、銀杏BOYZと羊文学が対バンするのはこれが初めて。

『じゃぽん』というタイトルは、「時代の流れに左右されることのない音楽性や求心力を兼ね備え、今後も音楽シーンの中核を担い続け、海外でも通用する日本の音楽・アーティスト」という意味を込めて付けられたという。

というわけで、羊文学は4月に4本とイベント1本、銀杏BOYZは3月〜4月に7本とイベント出演1本、それぞれアメリカ西海岸ツアーを終えたばかりの2組に取材をオファー。まず、羊文学は、塩塚モエカと河西ゆりかが、メール・インタビューという形で応えてくれた。後日、銀杏BOYZ峯田和伸のインタビューもアップ予定です。

Text:兵庫慎司  Live Photo:ASAMI NOBUOKA

「フジロックでライブをみたときにもスターだ……と」

──まずは銀杏BOYZに対しての印象を教えてください。曲を聴いたことはありますか。あれば、最初に聴いたのはいつ頃で、どんな感想を持ちましたか。

塩塚モエカ ゲームの主題歌として「銀河鉄道の夜」をカバーするお話をいただいて、色々聞かせていただいて、なんか歌詞もものすごいし、アレンジの飛ばし具合も、音源の音像も、すごすぎるな、、、と思いました。印象は、以前テレビで初期のアルバムを作ったときのエピソードを拝見して、本物の天才で、スターで、ぶち壊れていらっしゃる……と思いました。予想ですが、普段は優しく話すけど、音楽のこととなると、わたしは、一瞬でへし折られそうと思いました。フジロックでライブをみたときにもスターだ……と、思いました。

河西ゆりか バンドを始めた頃に通っていたスタジオのおじさんに何の曲をコピーしたらいいか相談していたら、銀杏BOYZの「駆け抜けて性春」という曲を教えてもらったのが始まりです。当時YUKIさんも大好きだったので、YUKIさんが参加してるのもありこの曲からどんどん銀杏BOYZにハマっていきました。コピーの方は難しくて全然できなかったです。その後カセットの「ラストラーダ」を初めて買いました。

──このイベントは、それぞれ初のアメリカ・ツアーから帰って来た翌月に行われる、というタイミングになりました。羊文学のアメリカ・ツアーに関して、楽しみにしていることをひとつ、不安なことをひとつ、挙げていただけますでしょうか。

塩塚モエカ 楽しみなことは、西海岸に行ったことがないので、どんな場所で、どんなお客さんがいるのかということ。不安なことは、団体行動が苦手なので、安心できない2週間に自分の精神が耐えられるかというところです。

河西ゆりか みんなで気になるショップやスポットをGoogleマップで共有しているのでそこにいくのが楽しみ。憧れのアメリカですが、まだ本物を観たこともないのでどういう人がいてどういうコミュニケーションを取れるのかが不安です。

──2025年の羊文学は、1月に「声」をリリースして以降は、そのアメリカ・ツアーと、秋の日本を含むアジア・ツアーが大きな動きですよね。2025年の羊文学の活動は、海外に重きを置こう、海外に出て行きたい、というふうに見えますが、そのような活動にした理由を教えていただけますか。

塩塚モエカ バンドを始めたばかりのころ、大学生だったのですが忙しくて、当時行きたかった留学に行けませんでした。ならば仕事で絶対に行きたいと思って、「海外でライブしたい」と言っていたのをスタッフの皆さんが覚えていてくれたんだと思います。なぜ今年なのかは、やっぱりアニメの曲を書かせていただいたことがきっかけになっているんだと思います。

河西ゆりか 海外で演奏をしてみたいと3年くらい前に話したのが始まりです。今年になってこんなに海外に行くことになるとは想像していませんでした。

「今が楽しいな、まだまだ生きていきたいな、と感じながらやっていけたら嬉しいです」

──昨年10月の東京ガーデンシアターでの塩塚さんのMCや、その前のアルバム『12 hugs(like butterflies)』の時のインタビュー等からすると、2023年から2024年にかけては、バンドの動員や人気の急激な規模の拡大もあって、いろいろ大変だったのでは、ということがうかがえました。それでも2024年は、羊文学としては過去最大規模のツアーをやりきったし、年が明けてすぐ出た「声」は、すばらしい曲だと思います。で、2025年も、大きなツアー以外にも、休むことなく、これまでどおり、イベントやフェスが何本も決まっている。この状況と渡り合えるようなタフさが身についてきた、というところも、あるのでしょうか。

塩塚モエカ 元々動くのが人より遅いし、基本怠け者なのでとても疲れています。それなのに、休む勇気がないからやってます(「声」でも歌詞にしてみました)。でも他の仕事もできないと思うし、他のことをするよりは、向いてると思います。いつも、少しでも気持ちを削らずにやる考え方を探してます。この速さで走れるのも長くないかなとも思うので、今はメンバーの支えもあるし、できることをやっていこうという感じです。

河西ゆりか 休む時が来るまで、できることはやりたいのでトレーニングしたり、食べ物に気をつけたり、ビタミンを飲むようにしたり色々工夫しています。今後もずっと100%でいると絶対にダメになると思うので、自分たちの無理のないペース見つけられたらいいなと個人的には思っています。

──「more than words」のように、羊文学が何かの主題歌やエンディング曲を書き下ろすことは前にもありましたが、初めて「声」を聴いた時、「本当に百発百中だなあ」と感嘆しました。「more than words」の時に「この先どうやって次の壁を壊していけばいいんだろう?と考えているところです」という話をされていましたが(出典:ナタリー)、この曲で「こうやって壊せばいいんだ」とわかったところはありました?

塩塚モエカ この前the hatchのライブを見て、ボーカルの山田碧が、「意味がわかんないものが好き」と言っているのを聞いて、わたしもハッとしました。基本わたしもみどちゃんと同じで、意味わからんものが好きだけど、それを作るのには向いてないから、「意味わからんものに憧れた人が作る、残念ながら意味がわかってしまう曲」みたいのを作ってたと思います。技術もなく狂いきれず中途半端というか。でもタイアップってやっぱり意味が伝わんないと通らないんで、そういう変なプライドとかが入り込む隙がなくて、目の前の課題に対しての答えとして、曲として成り立った曲を作る能力は高くなってきたという気がします。それは、変なプライド捨てても向き合いたいと思うような素晴らしい作品たちとのコラボレーションを積み重ねてきたからこその成長だと思います。ちなみに「more than words」は、自分的にも、意味が伝わる割に、意味わからんものを作ったと思って本当に気に入ってます。そういうのは、なかなか作れないので、人生であと2回くらい作れたら本当にやり切ったって思うと思います。

河西ゆりか 今回はアニメではなく月9の曲だったり、ドラムをユナさんにお願いしていたり、曲のやり取りをモエカと二人でやり取りをしたり、今までとはまた違った角度から曲作りを進められたので、私は壁を意識するというよりも、目の前に通ったことがない道が広がっている感覚でした。締め切りに関しては大きな壁が立ち塞がるって感じでしたが、なんとか壊せてよかったです。

──羊文学というバンドは、「これまで前例がなかった」という意味で、まさにオルタナティブという言葉どおりの活動を、ここまでしてきていると思うのですが、この先、こうなっていけたら理想だ、というようなビジョンはありますか?

塩塚モエカ 今が楽しいな、まだまだ生きていきたいな、と感じながらやっていけたら嬉しいです。

河西ゆりか 前例がないことをするには、人の何倍も根気が必要なことだと感じています。この根気が自分たちの中でしんどい、辛いという悪いものではなく、わくわくする、面白いと感じられるような活動を続けたいです。

──お答えいただきありがとうございました。5月9日(金)、楽しみにしています。

<公演情報>
『Toyosu PIT 10th ANNIVERSARY 銀杏BOYZ×羊文学”じゃぽんVol.1”』

2025年5月9日(金) 東京・豊洲PIT ※SOLD OUT
開場18:00 / 開演 19:00
出演:銀杏BOYZ / 羊文学

イベントHP:https://japon-pialive.com

『Hitsujibungaku US West Coast Tour 2025』
4月10日(木) San Diego, CA @HOUSE OF BLUES
4月13日(日) Los Angeles, CA @ECHOPLEX ※SOLD OUT
4月15日(火) San Francisco, CA @AUGUST HALL ※SOLD OUT
4月16日(水) Portland, OR @Revolution Hall

『Hitsujibungaku Asia Tour 2025 "いま、ここ (Right now, right here.)"』
9月15日(月・祝) 大阪・大阪城ホール
9月18日(木) ソウル
9月20日(土) 上海
9月21日(日) 北京
9月23日(火) 広州
9月26日(金) 台北
9月28日(日) バンコク
10月9日(木) 東京・日本武道館
10月10日(金) 東京・日本武道館

【チケット情報】
全席指定:8,500円(税込)
オフィシャル2次先行:5月11日(日) 23:59まで
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2557962

※アジア各都市の会場、チケットの情報などは後日発表予定

<リリース情報>
「未来地図2025」
配信中
配信リンク:https://www.sonymusic.co.jp/artist/hitsujibungaku/discography/KSXX02734B01A

「声」
配信中
配信リンク:https://www.sonymusic.co.jp/artist/hitsujibungaku/discography/KSXX02723B01A

羊文学 オフィシャルサイト
https://www.hitsujibungaku.info/

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