Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 川村壱馬が打ち明ける世の中への思い「小学生のころから自分の弱さを自覚していました」

川村壱馬が打ち明ける世の中への思い「小学生のころから自分の弱さを自覚していました」

音楽

インタビュー

ぴあ

THE RAMPAGE 川村壱馬 (撮影/映美)

続きを読む

フォトギャラリー(19件)

すべて見る

言葉があふれ出る。伝えたい想いが、たくさんある。川村壱馬はそんな人なのかもしれない。 THE RAMPAGEのメンバー16人それぞれの個性を引き出す書籍を、2024年7月から12月連続で刊行する大型企画「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」。川村が届けるのは2ndフォトエッセイ『PROMISE』(幻冬舎刊)だ。グループへの想い、世の中に対して感じていること、日ごろから積み重ねている想いを文字に込めた。
ひとつの問いかけに対して言葉を尽くして、全ての人に届くように語ってくれる姿に誠実さが見えた。そんな彼の言葉から伝わるエネルギーを感じてもらいたい。

言いたいこと、書きたいことは常にたくさんある

――今回の企画では、すぐにエッセイを書こうと思われたんですか?

メンバー16人、全員が本を発売していく中で、僕がやるならセカンドエッセイだろうな、と。前作から5年経っていますし。

――読み応えたっぷりな1冊となっています。エッセイはどのように組み立てていかれたんですか?

言いたいこと、書きたいことは常にたくさんあるんです。それをメモしていたものはあるんですが、構成としては、書いた順番はバラバラでした。「愛の行く末」は最後に持ってくることは決めていただけで、ほかはあとから幻冬舎の方と相談させてもらいました。タイトルも「リアル」、「コンプレックス」、「歪み」は未定で提出していましたね。

――もう、あふれ出すものを書いていくという形だったんでしょうか。

そういう部分はありました。スマホでメモをしているときから止まらなくなっていましたし。ただ、あふれ出てくるので何回も下書きはしました。その中で、違和感があるものは排除していくんですけど、清書の段階では、「これは違うな」と思うことは本当にありませんでしたね。自分の考えていることに自信を持っている、と再確認しました。一方で書いているうちに、「同じことを別の章で書いちゃってるな」というものもあって。その部分はもちろん言い方を変えたりしましたけど、自分の中に共通して思っていることがあるんだな、というのは発見でしたね。

小学生のころからなりたい自分に向かってずっと走ってきた

――拝読していても、川村さんの強い怒りや想いが伝わってきました。熱いものをお持ちの方だということが感じられるんですが、川村さんの考え方というのはどういった過程で研ぎ澄まされていったんでしょう?

自分の弱さと、性格の悪さは小学生ぐらいのころ自覚はしていました。
でも、性格が悪いだけじゃなくて、少し人と感覚が違うというか……。当時の担任が母親に「ほかの子が10日、もしくはそれ以上かけて分かるようなことを、この子はその日に分かっている」と言われたことがあるらしいんです。達観というか、そういう性質は昔からあったという自覚はなんとなく持っていました。
でも、あまりにもデリカシーがないとか、性格が悪すぎたな、ということはありつつ。だから当然、あまり人には好かれなかったし、そんな自分が嫌だったし、周りに対しては「なんだ、こいつら」って思っていました。でも、今考えたら自分も自分だったよな、と思うこともあったりして。

――確かに、ご自身のことも達観していらっしゃる印象があります。

でもそういう感じの人生だったので、小学生のころからなりたい自分に向かってずっと走ってきた部分はあるんですよね。自分と向き合うことで、悪いところをほったらかしにしなかったというか。なかなか消えるものではないんですけどね。でも隠すわけでもなくて、どううまく付き合っていくかを覚えて、長所も伸ばしながら、今は社会の中でマシになった、という感じですね。

――尖った部分はそのままだけれど、それを真綿で包んだような。

そうですね。でも、言っていること自体はあんまり間違っているとは思わないです。尖りまくっているな、とは思っているんですけど。本当に先導者がいないんですよね。こういうお仕事をやらせてもらっている中で、周りを見回してみても承認欲求だらけな世界だなと思います。表舞台にいるからこそいいものを発信して、この世の中と戦おうよ、って思っちゃうんですよね。今回、書いていることも、世の中や同業者への警告でもあるのかもしれません。
でも、自分は大丈夫だと高をくくっているわけじゃないんです。自分に対しての自戒でもありますし。世の中がこうあればいいのにな、ということを本にしたイメージですね。音楽とはまた違うアプローチなので、もしかしたら本好きがアーティストである自分に興味がなくても、哲学書を買って読む、みたいな感覚で手に取ってくれる人もいるかもしれません。そういう本になればいいな、と思って書いています。

強い言葉も使うからこそ気をつけること

――川村さんはリリックも書かれます。ライブで披露されているものも、わりと攻めたものが多くて。

ガッツリそうですね(笑)。

――先ほど、先導者という言葉がありましたが、言葉を発する上でどういったことに気をつけていらっしゃるんでしょうか。

……「そのあと、起こりうること」。
エッセイでは括弧でダラダラと説明している部分がわりと多いんですけど、発言のあとに起こりうる揚げ足とか、でもその揚げ足に対しては僕も思うことがあるんですよね。「そう言うけれど、だから俺はこういうことを言ってるんだよ」という説明をつけているんですけど、事細かに言うことは心掛けています。

――エッセイも、確かに誰も置いていかない、という想いが感じられました。

そうなんですよね。揚げ足をとっているんじゃなくて、「でもこういう人もいるよね」という人も取りこぼさないように、という部分はすごく意識しています。譲れないもの、確信度高く思うものに対しては「それは違うだろう」とあまり気にせずズバンと言ったりはしますけどね。

変化もある16人の形

――作中にはメンバーのみなさんについても言及されています。グループは結成10年を越えましたがいかがですか。16人で10年走り続けるのも大変な部分もあるかと思います。

本当に大変でしたね。人って言われなくなったら終わりだから、僕が嫌われてでも、許せないことは伝えるようにしてきました。そのときの環境や自分のレベルでやっていたので、僕も伝え方ややり方はいろいろあったかな、と思うんですけど、グループを考えのこと。 でも自分は「ちゃんとしろよ」ということを危機感として持たせようと努力してきたし、どれだけの想いでグループを守ってきたと思ってるんだよ、という部分もあります。
でも、メンバーは本当に莫大なパワーです。一度だけソロでライブをしたときにも思いましたけど、みんなの力ってすげぇな、って。やっぱりひとりで盛り上げるって難しいんですよね。会場にいるファンの方にも緊張感がありましたし、ほかに15人いるってパワーがえぐいな、って。

――変化を感じる部分はありますか?

陣さんとYAMASHOさん(山本彰吾)と僕でグループについて動かしていることが多いんですけど、どうやってまとめていこうか、みたいなことを改めて意思統一していこう、と。その一端をいま担ってくれているのが(武知)海青です。3人の話し合いにはいないにしても、海青はパフォーマーチームを鼓舞してくれています。自分で結果を出しているのでその説得力をもとに、ツアーに向けて体をちゃんとキープするということで月に1回計測します、とか。

--インストラクター的な立場なんですね。

そうそう。それって「えっ?」と思う人も多分いると思うんですよ。でも、絶対にやったほうがいい。昨年のドーム公演でもあれだけいいライブができた、ってみんな分かってるでしょ? っていう話なので。それを海青がみんなを引き上げようと鼓舞してくれています。
漠然と、家族とかなんとなく考えていることがちょっと分かるような感覚があったんですけど、どこかクラスメイトだったり、同僚以上家族未満みたいな見方になってきたというか。かけがえのない人だということはもちろん変わらないんですけど、その形もちょっとおもしろく変わってきています。

「楽しい」しかないアリーナツアー

――現在はアリーナツアー中です。世界観もかなりしっかりと確立されていますが、みなさんの意見も多く反映されている?

セットリスト会議をして、HIROさんともお話をして。アルバム曲をどうするかとかも含めて、何回も会議を重ねて作っていきました。
アルバムも陣さんと僕、龍でレコード会社の人と打ち合わせをして……例えば、ライブをブロックで考えたときに、今ここで使っている曲に変わる曲が欲しいよね、とか、バラードも毎回同じ曲で締めてっていったら、メッセージ性が多いゆえにやっぱり本編の最後にこの曲を持ってくる、とか。でも、ライブの最後にこの曲を持ってくるとなると、どうしてもそのときどきで意味が変わってしまうので、そのときにあったバラードが欲しいとか。そういうことを考えながら、「こういう感じの曲があったらいいよね」ということで新曲7曲が入ったアルバムを作って。アルバムを作るときも、今回はツアー連動で考えてやっていましたね。

――ツアー自体も手応えを感じていらっしゃる?

そうですね。楽しいしかないです。ツアーに対して熱量もすごいですね。みんな熱量高くやれているので、初日からめっちゃよかったな、と思っています。絶好調です。

――タイトルが『PROMISE』で、エッセイの中でも自分との約束についてのお話もありました。でも、他人との約束を守るより、自分との約束を守るのは甘えが出て難しいのかな、とも思います。自分との約束を守れようになるために、川村さんがアドバイスをするとしたら? ということを最後にお聞かせいただけますか。

うーん……。単純なところで言うと、意志の強さだとは思います。でも、簡単なところで言うと、自分の約束を守ることによってのメリットを考えてみたらいいかもしれないですね。

――なるほど。

自分の短所に対して今までもずっとそうしてきたんですけど、本当に嫌なところがあったときに、例えば「明日はこんなふうに人と接するようにがんばろう」と決めたとして、約束を守らなかったら何も変わらない。でも守れたら、周りの人は気持ちいいかもしれないし、ちゃんと変わろうと自分もがんばれているんだな、ってもしかしたらその日1日楽しく過ごせるかもしれない。そういうメリットみたいなところに目を向けてみると意外と簡単かもしれないですね。

――約束を守ったことで良い変化がある、と自分に教えてあげるイメージですね。

でも、今の世の中ってすばらしい結果に対して称賛するのはいいんですけど、そこに至るまでの過程も評価していることが異常だな、と思っていて。
例えば、結果を出すために飲みに行かないとか、食生活を管理するとか、その分の時間を練習に充てるとか、そういうことは当たり前だと思うんですよね。それが評価されるということは、世の中には自分との約束が守れていない人が多いんだろうな、って。
もちろん、もともと才能を持っている方もいらっしゃると思うんですけど、結果を出す人は他人以上の努力をするとか、努力を努力とも思わずにやっているのかもしれないな、と思っていて。おこがましいですけど、僕自身もそう思っているところがあるので。
だから、結果を出している人を見て、すごいな、かっこいいな、と思うんだったら、自分がそのかっこいい人になればいいじゃんって。そうなりたいっていう目標を持てば、逆に自分との約束を守りやすくなるかも。
何かをやること自体が辛いんじゃなくて、どうなりたいか、その先を見て向かっていくほうがやりすいかもしれないですね。

★「BOYSぴあ編集部」Xアカウントをフォロー&リポストで、川村さんのサイン入りポラを2名様にプレゼント!

【応募方法】
①BOYSぴあ編集部(@boys__pia)のXアカウントをフォロー。
②該当ポストを応募締め切りまでにリポストしてください。

【応募締め切り】
2025年4月23日(水) 23:59まで

【注意事項】
※プレゼントの選択はできません。
※当選者の方には4月23日(水) 以降にXアカウントよりDMにてご連絡いたします。やむを得ない事情によりご連絡や発送が遅れる場合もございますのであらかじめご了承ください。
※当選後、お送り先メールアドレスについてご連絡頂ける方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。

川村壱馬 2ndフォトエッセイ『PROMISE』(幻冬舎刊)発売中!

https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344042889/


撮影/映美、取材・文/ふくだりょうこ
スタイリスト/吉田ケイスケ
ヘアメイク/oya

フォトギャラリー(19件)

すべて見る