撮影監督・三浦光雄の軌跡たどる企画開催、「猫と庄造と二人のをんな」など33本を上映
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上映企画「撮影監督 三浦光雄」ビジュアル
上映企画「撮影監督 三浦光雄」が明日4月8日から5月11日にかけて東京・国立映画アーカイブで開催される。
光と影の交錯がもたらす階調豊かな画と美しい構図によって、映画撮影を芸術の領域まで高めた三浦光雄。日本間に差し込むやわらかい光線を捉えるために、暗部を強調したライティングを採用するなど、戦前・戦中・戦後の日本映画で絶えず新しい撮影技法を追求してきた。1956年には新人の優れた撮影者を対象とする「三浦賞」が制定され、日本映画撮影監督協会(JSC)による顕彰が行われている。
本特集では無声映画「愛よ人類と共にあれ」から遺作「猫と庄造と二人のをんな」まで、三浦のキャリア全体を通じた主要作品33本を計31プログラムとして上映し、その軌跡をたどる。4月25日、26日にはピアノ伴奏付き上映も実施。また五所平之助とのコンビ作「わかれ雲」「朝の波紋」「煙突の見える場所」は、2018年に可燃性オリジナルネガから作製した35mmプリントで上映される。
上映期間中には三浦の撮影技術への理解を深めるイベントも開催。4月12日の「腰辨頑張れ」「嬉しい娘」上映後には映画研究者の鷲谷花による講演会が、19日の「藤十郎の戀」上映後には書籍「影の美学ー日本映画と照明」で三浦の撮影技術を大きく取り上げた宮尾大輔による講演会が行われる。
撮影監督 三浦光雄
2025年4月8日(火)~5月11日(日)東京都 国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU
※月曜休館
料金:一般 520円 / 高校・大学生、65歳以上 310円 / 小・中学生 100円 ※障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズ、未就学児は無料
特別料金(伴奏付上映):一般 1050円 / 高校・大学生、65歳以上 840円 / 小・中学生 600円 / 国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズ 400円(学生)、500円(教職員) ※障害者(付添者は原則1名まで)、未就学児は無料
上映作品
- 愛よ人類と共にあれ
- 腰辨頑張れ
- 嬉しい娘
- 榮冠涙あり
- 雁來紅
- 女人哀愁
- 白薔薇は咲けど
- 禍福 前篇
- 禍福 後篇
- 藤十郎の戀
- 多甚古村
- 妻の場合[前篇・后篇]
- 虞美人草
- 川中島合戰
- 婦系圖
- ハワイマレー沖海戰(※ニュープリント上映)
- 若き姿
- 明日を創る人々
- 今ひとたびの
- 東京の門(※ニュープリント上映)
- せきれいの曲
- わかれ雲
- 朝の波紋
- 春の囁き
- 煙突の見える場所
- 愛情について(※ニュープリント上映)
- 雁
- わたしの凡てを
- 女性に関する十二章
- 麥笛
- 夫婦善哉
- 白夫人の妖恋
- 猫と庄造と二人のをんな