久本雅美主演「花嫁~娘からの花束~」に演出の石井ふく子「心のあるドラマを作りたい」
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左から丹羽貞仁、小林綾子、久本雅美、羽場裕一、石井ふく子。
久本雅美が主演を務める「花嫁~娘からの花束~」の取材会が、4月14日に東京都内で行われた。
「花嫁」は、直木賞作家で脚本家の向田邦子が、「渡る世間は鬼ばかり」で知られるプロデューサー・石井ふく子から依頼されて執筆し、1977年に放送されたテレビドラマ。同作はその後たびたび舞台化されてきた。今回は「花嫁~娘からの花束~」と題し、石井の演出、久本の出演で舞台版が上演される。
取材会には石井、久本のほか、小林綾子、丹羽貞仁、羽場裕一が出席。石井は「『花嫁』は何回かやりましたけど、今回違う方々が出演されるので、もう1回作品の形を考えようとしております。私は、家の中に問題が起こってもそれをうまく解決できるような芝居を作っていきたいなと思いながら、ずっと家族のドラマをやってまいりました。今度も、心のあるドラマを作りたい。娘と息子と母親とがみんな心を通わせ、いろんな思いを表現できたらと思いながら、ここにおいでになる皆さんとご一緒に作りたいと思っております」とコメントする。
主人公・片倉ちよを演じる久本は「『還暦すぎて恋をしちゃった』というセリフがあって、同世代の人たちから見てもすごく素敵なセリフだなと思うので、自分の中でもうまく咀嚼して、いくつになっても恋をするかわいらしい女性の思いを伝えられたら」と意気込みを語った。
ちよへ結婚を申し込む黒崎宇一を演じる羽場は、台本を読んで「途中から涙腺がゆるみ始めて、最後までずっとポロポロ泣いておりました」と明かし、「皆様に納得いただけるよう、ちよさんに『お嫁に行ってもいいよ』と言っていただけるような男を演じたいと思います」と話す。
ちよの長女・巴役の小林は「向田邦子さんの、心のひだを描いている作品が大好き」と言う。また子供の頃からタッグを組んできた石井の演出については「先生がいつも演出されるお芝居には、ずっと温かいものが通っている感じがします」と述べる。またちよの長男・良一役の丹羽も、石井の演出を受けてきた。丹羽は石井について「本当に石井先生には感謝しかなく、今回『花嫁』で再チャレンジできることをうれしく思っております」と笑顔を浮かべた。
公演は6月1日から24日まで東京・三越劇場、28日に富山・南砺市井波総合文化センター メモリアホール、29日に石川・北國新聞赤羽ホール、7月5日に福島・會津風雅堂、6日に岩手・一関文化センター、8日に宮城・電力ホールで行われる。
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