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岩松了が描くサスペンス劇「私を探さないで」に勝地涼・河合優実・小泉今日子ら

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M&Oplaysプロデュース「私を探さないで」メインビジュアル

M&Oplaysプロデュース「私を探さないで」が、10月11日から11月3日まで東京・本多劇場で上演される。

岩松了が作・演出を手がける本作では、スティーブン・ミルハウザーの短編小説「イレーン・コールマンの失踪」にインスパイアされ、背景を現代の日本へと置き換えた“岩松流のサスペンス劇”が展開する。出演者には勝地涼、河合優実、富山えり子、篠原悠伸、新名基浩、岩松、小泉今日子が名を連ねた。

結婚が決まり、その報告のためにふるさとへ帰省した古賀アキオ(勝地)は、この町を懐かしく思うと同時に、高校のときに失踪した三沢アキラ(河合)のことを思い出す。「アキラが失踪したのは、自分にも原因があるのではないか」という思いにとらわれていたアキオは、高校時代の担任で、今は作家になった大城ユイ子(小泉)と再会するが……。

なお本作は東京公演後、大阪・富山・愛知・広島・岡山でも上演される。岩松、勝地、河合、小泉からのコメントは以下の通り。

岩松了コメント

S・ミルハウザーの「イレーン・コールマンの失踪」という短編を読んで、失踪した本人もさることながら、それがまわりの人間を被害者的な感覚に陥れるという視点に興味を惹かれた、のが始まりです。

河合優実という女優が、この失踪者であると思った時、私の中でドラマが動き始めたのは、ふと姿を消し我々を不安に陥れる何かを彼女の中に見たからでしょう。

その失踪を「若さ」が時に向かう「負への傾斜」として「物語」に変えようとする小泉今日子。彼女の中ではそれが「若さ」に対する「嫉妬」なのか「憐れみの情」なのか判然としない。

勝地涼は、河合優実の失踪を自分の青春の汚点と感じるが、失踪者である河合優実自身が彼の前に現れて「あなたがそうやって私を思い出す時間と、私のことをすっかり忘れている時間はどう違うの? 忘れてる時間がはるかに多いわけでしょう? だとしたらたまに思い出す時間はどういう時間なの?」彼はその問いに詰め寄られながら、人生の次の一歩を踏み出す。

……3人には、そんなドラマを体現してくれることを期待している、ということです。

勝地涼コメント

「いのち知らず」の公演時に、岩松さんから「次もやりたいね。25年か26年かな。」と言っていただけて、こうして実現したことが嬉しいです。

岩松さんは公演の数年前から構想をお持ちなので、今回は「ある少女が失踪した話にしたい」と仰っていて、それだけでも興味深かったのですが、今は戯曲が読みたくてウズウズしています。

自分の初舞台は岩松さんの戯曲、小泉今日子さん主演の作品でした。21年経ってまたおふたりとご一緒できるなんて、役者を続けてきて本当に良かったと思います。

沢山の演出家の方がいる中で、定期的に岩松さんの作品に呼ばれることは、自分にとって襟を正すきっかけになります。きっと高いハードルが用意されていると思いますが、共演者の皆さんと共に乗り越えていく覚悟です!

河合優実コメント

素敵な先輩方とともに岩松さんの舞台を経験できること、とても嬉しいです。稽古と本番を通してぜいたくな探究の時間を味わい尽くすことが、正直、今いちばんの楽しみではあるのですが、ドラマをもってお客さまとどのように出会い、どのように噛み締めてもらえるか、そこに自分の身体で辿り着かなければとも思っています。とても豊かで自由で厳しい道のりになりそうで、ワクワクしています。

強い気持ちで臨もうと思います。

小泉今日子コメント

私が岩松さんの戯曲に惹かれるのは、生と死、光と影、本当と嘘、そういうものの境界にはっきりと線を引かないからなのかもしれない。死にたいと思いながら生きる。生きたいと思いながら死ぬ。どちらも切実で、どちらも苦しい。

だから人は嘘をつく。そして嘘が本当になったり、本当が嘘になったりする。

今回、私が演じる元教師は作家になって小説を書きながらその境界に線を引こうとするのか。そんなこと出来っこないくせに。とにかく今私はワクワクしながらこの役をどう演じるのか考えています。

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