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三木たかしの名曲と共に激動の時代を描き出す 戦後80周年の節目におくるミュージカル『李香蘭』本日開幕

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ミュージカル『李香蘭』過去公演より  日劇リサイタルの場面(撮影:荒井健)

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劇団四季によって1991年に初演され、2015年からは浅利演出事務所によって上演が重ねられてきた、日本オリジナルミュージカルの傑作『李香蘭』。2022年にも約2週間の公演が予定されていながら、コロナ禍によって後半が中止となった作品が、本日4月25日(金)に東京・自由劇場にて待望の再演の幕を開ける。企画・構成・台本・演出の浅利慶太が「悲劇が繰り返された“昭和”という時代を決して風化させてはいけない」という思いで再演を繰り返してきた、戦後80周年という大きな節目を迎える今年上演されるに相応しい作品だ。

主人公は、中国人俳優「李香蘭」として中国映画界にデビューし日本でも人気を博した実在の日本人、山口淑子。中国に生まれ育った淑子は、日中友好の夢を父親から託され、13歳の時に中国人の養女となり李香蘭の名を授かる。類まれな美貌と歌の才能により、両国で大スターとなった淑子の人気を、日本軍が宣伝に利用。中国を侮辱するような日本映画に出演した彼女は、終戦後の中国で祖国反逆者の罪を着せられ、軍事裁判にかけられてしまう――。

ミュージカル『李香蘭』過去公演より 裁判の場面(撮影:友澤綾乃)
ミュージカル『李香蘭』過去公演より 「マンチュリアンドリーム」の場面(撮影:荒井健)

山口の自伝を基に、フィクションを交えて激動の時代を描き出す本作を彩るのは、三木たかし作曲による名曲の数々。リサイタルのシーンなどでは、李香蘭自身のヒット曲である《夜来香》《蘇州夜曲》《何日君再来》などが華やかに披露される一方、三木の《群衆の怒り》《中国と日本》《マンチュリアンドリーム》といった心に迫る楽曲群がドラマを重厚に動かしていく。特に終盤、裁判長が威風堂々と判決を言い渡す《以徳報怨》は必聴だ。

出演は、李香蘭役の野村玲子/笠松はる、狂言回しでもある男装の麗人・川島芳子役の坂本里咲/雅原慶、香蘭の義理の妹・李愛蓮役の樋口麻美、香蘭が想いを寄せる杉本役の松原剛志、愛蓮と共に抗日運動に加わる王玉林役の政田洋平ほか。初演以来一貫して同役を務め続ける野村の円熟味と共に、初めてや久々の登板となる面々の演技にも期待が高まる。

文:熊田音子

<公演情報>
ミュージカル『李香蘭』

企画・構成・台本・演出:浅利慶太
作曲:三木たかし
振付:山田卓

出演:
野村玲子/笠松はる
坂本里咲/雅原慶 樋口麻美 松原剛志 政田洋平

日程:2025年4月25日(金)~5月11日(日)
会場:東京・自由劇場

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/rikoran/

公式サイト:
https://asarioffice.jp/rikoran2025/

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