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外山啓介がピアノで綴る「幻想」の世界! モーツァルト、ベートーヴェン、そしてショパン

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外山啓介 (C)Yuji Hori

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2007年のデビュー以来、ほぼ毎年行われてきたサントリーホールでの「外山啓介ピアノ・リサイタル」が今年も8月24日(日) に開催される。2025年は「幻想」をテーマとしたプログラムだ。モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンという3人の偉大な作曲家の「幻想」にまつわる作品を取り上げ、古典派からロマン派への大河を辿る。

「幻想」の旅の幕開けは、《モーツァルトの幻想曲 ニ短調 K.397》だ。モーツァルトの数ない短調で書かれた未完の作品で、即興的かつ深い情感と美しくも哀愁漂うメロディが特徴だ。モーツァルトの内的な世界を垣間見るような幻想的な名曲である。

続いて、ベートーヴェンの《2つの“幻想曲風ソナタ”》を演奏する。1800~1801年頃に作曲された《ピアノ・ソナタ第13番》と《第14番「月光」》は、作曲者自身が“幻想風ソナタ”と名付けた。第13番は各楽章間の切れ目が曖昧でつながりを持ち、幻想曲的に単一楽章にも聞こえるように書かれているのが特徴だ。第14番「月光」は、ベートーヴェンが残した全32曲のピアノ・ソナタの中でも、特に広く親しまれている名曲。ソナタ形式では異例となる静謐さを湛えた第1楽章の美しさは圧巻で、特に高い人気を誇る。2曲とも伝統的なソナタ形式にとらわれることなく、幻想曲の要素を多分に取り入れ、ベートーヴェン独自の自由な発想や即興性が煌めく傑作である。

後半はショパンの名曲が並ぶ。ドラマティックな展開と情熱的な表現が魅力の《幻想曲 ヘ短調 op.49》、甘美な旋律と繊細な表現が特徴の《ノクターン第5番》と続き、ショパンの代表曲のひとつである幻想即興曲を演奏する。感情を揺さぶるかのような冒頭の激しいアルペジオが印象的。優しくも切ない美しい旋律を経て、再び激しく揺れ動くが、最後に安らぎを取り戻し、終曲を迎える。技巧と抒情の見事な融合したショパンの真髄に迫る名曲を緻密なタッチと豊かな音楽性あふれる外山啓介の演奏でいただきたい。

「幻想」の旅を締めくくるのはショパン晩年の傑作である幻想ポロネーズだ。詩的で静謐さを湛えた始まり、徐々に熱を帯びていく展開、ショパンの祖国ポーランドへの想いを感じるポロネーズのリズム、ショパンならではの気品と憂愁に満ちた和声は、どこをとっても素晴らしく、独創性が溢れている。寂寥感、苦悩、悲しみを抱えた晩年のショパンの魂の深遠を映すような、ドラマティックなこの作品を通して、真摯な姿勢で作曲家の内面に迫る外山啓介の真骨頂を聴くことができだろう。

外山啓介は「言葉にすると《幻想》という同じテーマなのに、作曲家によってこんなにも性格が異なる作品が、色彩豊かに生み出されているかと思うと胸が高鳴る。」と意気込みを語った。繊細な演奏に定評のある外山が、どのようにそれぞれの「幻想」を描き分けるのかに期待したい。

チケットは4月26日より、ぴあの各プレイガイドにて発売。また6月の山梨公演を皮切りに、既に発表している静岡・東京・大阪の他、各地での公演を予定。

<公演情報>
外山啓介ピアノ・リサイタル「幻想」 ~モーツァルト、ベートーヴェン、そしてショパン~

2025年8月24日(日) 東京・サントリーホール 大ホール

外山啓介ピアノ・リサイタル「幻想」 ~モーツァルト、ベートーヴェン、そしてショパン~ チラシ(表)

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2558538

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