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“さまざまなひとの裡”を響かせる、三重・宮崎・島根を巡る縁結び旅「この物語」幕開け

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三重・宮崎・島根を巡る縁結び旅「この物語」より。(撮影:松原豊)

三重・宮崎・島根を巡る縁結び旅「この物語」が、昨日5月3日に三重・三重県文化会館 小ホールで開幕した。

「この物語」は3地域のアーティストと公共劇場が連携して制作する、地域発の演劇作品。三重県の第七劇場、宮崎県の劇団こふく劇場、そして島根県を拠点に活動する俳優・西藤将人という“ローカル”にこだわった創作を続ける3組が、三重県津市で滞在稽古を行い、作品を立ち上げる。

「この物語」では、高校演劇の大会と同じく60分の上演時間で、現代を生きる人々に向けたストーリーが展開。小さな町の小さな映像会社では、地元出身の車いすスポーツ選手を追いかける番組を作っていた。しかし、あるSNSの投稿をきっかけに番組制作に影が差し……。劇団こふく劇場の永山智行が作劇、第七劇場の鳴海康平が演出を手がける。

開幕に際し、高校時代に演劇部だったという永山は「あれから42年という時間を過ごし、たくさんの出会いを重ね、いま、あらためて60分という高校演劇の枠で、こうして作品をつくってみるという機会に出会えたこと、そして素晴らしい俳優や、演出家、スタッフのみなさんと、こうして劇場でその時間を過ごせることにほんとうに感謝しています」とコメント。

鳴海は「永山さんが書いてくれた戯曲には、自分が向かう場所に迷っているひと、自分がいたい場所がわからないひと、自分にとって大切だったものから目を外さなくてはいけなくなったひと、大切な何かが動き出すのを待っているひとが出てきます。その意味では高校生に留まらず、さまざまなひとの裡を響かせる『物語』でした。この作品が、初日を迎えた三重をはじめに、宮崎、島根でも響き合うことを願っています」と語った。

三重公演は明日5月5日まで。本作はこのあと6月14・15日に宮崎・三股町立文化会館、来年3月19・20日に島根・大社文化プレイスうらら館でも上演される。なお一部公演は、高校演劇部員を対象とした招待公演となる。詳細は公式サイトで確認しよう。

永山智行コメント

1983年4月、わたしは高校で演劇部に入りました。あれから42年という時間を過ごし、たくさんの出会いを重ね、いま、あらためて60分という高校演劇の枠で、こうして作品をつくってみるという機会に出会えたこと、そして素晴らしい俳優や、演出家、スタッフのみなさんと、こうして劇場でその時間を過ごせることにほんとうに感謝しています。どうかみなさんも、三重で、宮崎で、島根で、この時間に出会ったもらえたらと思うのです。

鳴海康平コメント

高校生に見せたい作品を一緒につくろうと、永山さんと林田さんと話したのが3年前。やっとこの日を迎えることができました。永山さんが書いてくれた戯曲には、自分が向かう場所に迷っているひと、自分がいたい場所がわからないひと、自分にとって大切だったものから目を外さなくてはいけなくなったひと、大切な何かが動き出すのを待っているひとが出てきます。その意味では高校生に留まらず、さまざまなひとの裡を響かせる「物語」でした。この作品が、初日を迎えた三重をはじめに、宮崎、島根でも響き合うことを願っています。

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