ゆうめい10周年全国ツアー「養生」詳細決定、池田亮「劇場から出た後の道が少しでも変わるよう」
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ゆうめい 10周年全国ツアー公演「養生」ビジュアル
ゆうめい 10周年全国ツアー公演「養生」の全国ツアーの日程が決定した。
ゆうめい 10周年全国ツアー公演「養生」は、池田亮が作・演出・美術を手がける、ゆうめいの10周年記念公演。池田は本作で第32回読売演劇大賞優秀演出家賞に輝いたが、今回は本作で団体初のツアー公演に挑む。公演は、11月1日から3日まで京都・ロームシアター京都 ノースホール、8・9日に三重・三重県文化会館 小ホール、29・30日に福島・いわき芸術文化交流館アリオス GSユアサいわき小劇場、12月6・7日に北海・札幌文化芸術劇場 クリエイティブスタジオ、12・13日に高知・高知県立県民文化ホール オレンジホール、19日から28日まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオにて行われる。
なお、作中では団体の原体験をもとに、ショッピングモールの夜勤現場を舞台にした物語が展開する。池田は「『ゆうめい』は今年で結成10周年を迎えます。その集大成として、自分たちの原体験とフィクションが生んだ代表作『養生』をバージョンアップして全国ツアーにてお届けします」「劇場から出た後の道が少しでも変わるような時間にしたい所存です。心からお待ちしています」とコメントした。
出演者には本橋龍、黒澤多生、丙次が名を連ねる。チケットの一般販売は京都公演が8月23日、三重・福島・北海道・神奈川公演が9月27日のそれぞれ10:00にスタート。高知公演は9月上旬に販売開始される予定だ。
池田亮コメント
労働と生活と芸術を描く「養生」という舞台作品を再び発表します。この作品は「ゆうめい」の原体験と現実の変換が軸になっています。例えば、ショッピングモール内装の夜勤にて。無理をすることが成長だと妄信し、別現場の夜勤も掛け持った挙句、いろんな限界が来て動けなくなり地下2階にある備品倉庫の床で寝てしまいました。それは冬にアイス食べるみたいな背徳感と、謎に心地よい背中の痒さと、カビと埃が重力で羽毛になってくれてるような安眠でした。労働環境も倉庫の空気も心身も全然良くなかったのに、今でも快眠グッズの購入を検討する際、ふと蘇るのは地下睡眠の記憶です。最高に気持ちが良く、眠りに落ちる前、排水パイプの鍾乳洞みたいなチョロチョロ音が「寝てけよ」と心地よく語りかけました。初めて汚水に感謝してたら寝てました。多分それらが原因で当時参ってしまい、本当はそうなる前に休むのがベストでした。あの時は、強がりなのか想像によって現実を変換していました。でないと後悔が後悔のままというか、元が取れないというか。それでも本質は変わらず、全く誤魔化しがきかない想像で変換できない現実に直面し続けたら、どうすればいいのか。そのことも考えながら今まで作品を作ってきました。「ゆうめい」は今年で結成10周年を迎えます。その集大成として、自分たちの原体験とフィクションが生んだ代表作「養生」をバージョンアップして全国ツアーにてお届けします。ゆうめいの名前は「夕と明=暗くなることから明るくなるまでのこと」という由来があります。地下睡眠ができたのは1時間程で、サボりと判断した上司に「おはようございますおはようございますおはようございます!」と起こされました。通常なら始発より早く終わるのに、自分が寝たため上がりが遅れました。いつもなら真っ暗な帰り道が明るくなっていくのを見れて、生まれ変わったように鮮明でした。設置してきた広告より何より記憶に残りました。ゆうめい10周年全国ツアー公演「養生」に是非お越しください。劇場から出た後の道が少しでも変わるような時間にしたい所存です。心からお待ちしています。
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