トム・クルーズ来日で再注目!『ミッション:インポッシブル』1作目から字幕を手掛けるレジェンド翻訳家・戸田奈津子とは
映画
ニュース
戸田奈津子
続きを読むフォトギャラリー(2件)
すべて見るトム・クルーズ主演のシリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』が、5月17日(土) から22日(木) まで日本国内先行上映、5月23日(金) より日米同時公開される。
本作は、1996年の1作目以来、常に映画ファンの期待に応えてきたスパイアクションシリーズの最新作。スパイ組織IMFに所属する主人公イーサン・ハント役のクルーズをはじめ、サイモン・ペッグ、ヴィング・レイムスらお馴染みのメンバーに続き、前作より参加しインパクトを残したヘイリー・アトウェル、ポム・クレメンティエフ、イーサイ・モラレスが続投する。
先日、キャスト陣及びクリストファー・マッカリー監督が来日を果たしたことも話題となっているが、レッドカーペット、記者会見ともに会場に駆けつけ、クルーズからも直々に名前を挙げられ注目を浴びた人物がいる。それが字幕翻訳家の戸田奈津子だ。数々のハリウッド大作の字幕翻訳を手がけ、実に40年以上にわたって第一線を走り続けてきた“生けるレジェンド”であり、親日家のクルーズが日本でプロモーションする際は、必ずと言っていいほどサポートしてきた。そして、もちろん最新作『ファイナル・レコニング』でも、字幕翻訳を担当している。
戸田の字幕翻訳の本格デビュー作は、1980年日本公開のフランシス・フォード・コッポラ監督作『地獄の黙示録』で、40歳の時。若くして華々しく活躍したわけでなく、志してから20年もの間チャンスを伺う日々のなか、通訳兼ガイドの仕事を通じてコッポラ監督から鶴の一声がかかり大きな夢を叶えるに至った。当時、字幕翻訳に従事する女性は皆無だったそうで、様々な軋轢を乗り越えて道を切り開き、その後『E.T.』『インディ・ジョーンズ』シリーズ、『トップガン』シリーズなど、誰もが目にしたことのある作品の字幕を手掛けている。
戸田が字幕をつけた作品は2000本以上とも言われ、特に1990年から2000年代の日本における“洋画黄金期”を支えた立役者のひとりで、その実績から「字幕文化そのものを創った存在」と評されることも。また現在、女性字幕翻訳者が多方面で活躍しているのも戸田の大きな功績のひとつ。2025年には旭日小綬章が贈られている。
そして、そのキャリアの中でも、ひときわ特別な関係を築いたのがトム・クルーズだ。初来日の際から戸田が通訳を務めていたとされ、以来30年以上にわたって、ほぼすべての来日イベントに帯同し「TODA Sanじゃなきゃ嫌だ」とクルーズが言いきったという逸話も伝えられており、通訳であると同時に、クルーズの魅力を日本のファンに伝える“伝道師”の役割も担ってきた。プライベートでの親交も深める間柄で、偶然にもふたりは7月3日が誕生日という不思議な縁もあり、毎年クルーズから花束が贈られてくるという驚きのエピソードも明かしている。
先行上映も決まった『ファイナル・レコニング』は、クルーズが舞台挨拶に登壇したジャパンプレミア開催のわずか3日前に字幕がようやく完成したという。“集大成”と謳われる物語とキャスト陣の熱演、そしてシリーズ第1作から、クルーズとともに皆勤賞で走り続けてきた戸田による字幕にも注目してみてはいかがだろうか。
<作品情報>
『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』
5月17日(土)~22日(木) 先行上映
5月23日(金) 日米同時公開
公式サイト:
https://missionimpossible.jp
(C)2025 PARAMOUNT PICTURES.
フォトギャラリー(2件)
すべて見る