内田樹による「映画の構造分析」新版が発売、「君たちはどう生きるか」論など収録
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「新版 映画の構造分析」書影
内田樹が著した書籍「新版 映画の構造分析」が本日5月13日に発売された。
同書は、2003年に発売された書籍「映画の構造分析──ハリウッド映画で学べる現代思想」を大幅に増補したもの。旧版では「エイリアン」「大脱走」「裏窓」などハリウッド映画の名作を題材にした映画論を展開し、作品に隠された物語構造を読み解きながら、現代思想、精神分析、ジェンダーにも触れている。
「新版 映画の構造分析」には、「君たちはどう生きるか」「ドライブ・マイ・カー」「怪物」「福田村事件」といった近年の作品を分析した論考を新たに収録。解説は精神科医・春日武彦が執筆した。「新版 映画の構造分析」は332ページ構成で、税込価格は2420円。
新版 映画の構造分析
晶文社 2025年5月13日(火)発売
税込価格:2420円
目次
新版へのまえがき
まえがき
第1章 映画の構造分析
0 物語と構造
1 テクストとしての映画
2 欠性的徴候
3 抑圧と分析的知性
4 「トラウマ」の物語
第2章 「四人目の会席者」と「第四の壁」
第3章 アメリカン・ミソジニー──女性嫌悪の映画史
第4章 そして映画は続く
「ゴッドファーザー」と「北の国から」
「君たちはどう生きるか」をどう観るか
「父」からの離脱の方位──「1Q84」論
「ハナレイ・ベイ」のためのコメント
「ドライブ・マイ・カー」の独創性
「ノルウェイの森」の時代感覚
「ハウルの動く城」を観に行く
「怪物」について
「福田村事件」へのコメント
「愛の不時着」──男性目線と女性目線の交錯
「冬のソナタ」──予定調和的な宿命
「秋日和」──非婚は彼女たちの意思ではない
「精神0」──それに人間は抗うことができない
「演劇1」「演劇2」──演劇の平田オリザ、映画の想田和弘
「三島由紀夫VS東大全共闘」──政治の季節の予感
「プレシャス」──史上初の男性嫌悪映画
「バービー」──哲学的な映画