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ぴあ 総合TOP > 『ニッポン制服クロニクル 昭和100年、着こなしの変遷と、これからの学生服』弥生美術館で 「着こなし」に焦点をあて昭和から現代までの制服の変遷をたどる

『ニッポン制服クロニクル 昭和100年、着こなしの変遷と、これからの学生服』弥生美術館で 「着こなし」に焦点をあて昭和から現代までの制服の変遷をたどる

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なめ猫 1980年代 ©NAMENEKO JAPAN

2018年に『セーラー服と女学生』展、2019年に『ニッポン制服百年史』展を開催して人気を博した東京・本郷の弥生美術館が、学生服をテーマとした展覧会の第3弾を、6月7日(土)から9月14日(日)まで開催する。制服の「着こなし方」に焦点をあてた今回は、昭和時代からの制服の変遷をたどるほか、最新事情や今後の展開までも見すえた展観となる。

展覧会名の昭和100年は、1926年の昭和元年から数えれば、2025年は昭和100年にあたることを示している。この100年、日本の学生服は、詰襟、セーラー服、ワンピース、ジャンパースカート、ブレザー×スカートまたはズボンと、その種類に変化はないという。だが、「着こなし方」には変化があった。制服を着る学生の心理は複雑で、自己主張をしたい一方で、周囲と同じでありたいという仲間意識にも敏感だ。そんな学生たちのデリケートな胸の内は制服の着こなし方に表れる——こうした着眼点から構成された同展は、イラストと実物資料で、制服の着こなし方の歩みをたどっていく。

めばち 「ジャンパースカート」 (「イラストでたどる女子高生制服100年図鑑」より) 2025 ©mebachi

学生服はまた、「時代を映す鏡」でもあった。例えば、「横浜銀蝿」や「なめ猫」がブームとなった1970年代から80年代には、制服にも「ツッパリ&スケバン」の着こなしが登場。歌手の安室奈美恵に憧れる「アムラー」が大発生した1990年代には、「コギャル」や「ガングロ&ルーズソックス」がブームに。当時の世相や流行が、制服の着こなしにも大きく影響を及ぼしているのだ。

森伸之 「1990年代のコギャル」 ©森伸之

そして、多様性を認める社会を志向する現代は、制服も多様性に向けてアップデートし、「令和のモデルチェンジブーム」を迎えている。都市部の公立中学校の約半数が、見た目の性差が少ない「ジェンダーレス制服」を採用しており、最新の制服としては、生徒の多様な在り方に寄り添う「ダイバーシティ制服」も考案されている。

「ツッパリ&スケバン」や「コギャル&腰パン男」といったテーマに、展覧会としては初めて真面目に取り組む同展のもうひとつの魅力は、気鋭のイラストレーターやアーティストたちの作品も並ぶこと。美しいアートワークも楽しみつつ、制服の100年の年代記を追ってみたい。

<開催概要>
『ニッポン制服クロニクル 昭和100年、着こなしの変遷と、これからの学生服』

会期:2025年6月7日(土)~9月14日(日)
会場:弥生美術館
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(7月21日、8月11日は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
料金:一般1,200円、大高1,000円、中小500円
公式サイト:
https://www.yayoi-yumeji-museum.jp/

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