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ぴあ 総合TOP > 『TOPコレクション トランスフィジカル』7月3日から 東京都写真美術館開館30周年記念展の第2期は写真の「物質性」や「身体的表現」に着目し約185点を展示

『TOPコレクション トランスフィジカル』7月3日から 東京都写真美術館開館30周年記念展の第2期は写真の「物質性」や「身体的表現」に着目し約185点を展示

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トランスフィジカル

1995年に日本唯一の写真と映像の総合的な専門美術館として総合開館した東京・恵比寿の東京都写真美術館。その総合開館30周年を記念して、同館の「TOPコレクション」を2期に分けて紹介する展覧会が開催されている。第1期『不流行』に継ぐ第2期『トランスフィジカル』は、7月3日(木)に開幕。会期は9月21日(日)までとなる。

同展タイトルの「フィジカル」は「物質的・身体的」といった意味をもち、また「トランス」は、対象がそのもの自体から別の形態や位置へ移動していくプロセスや行為を意味する。同展は、モノとして存在する写真の「物質性」や、被写体や作家自身の「身体的表現」に着目し、コレクション作品を新たな視点から読み解くことで、イメージがつくられていく豊かなプロセスへと目を向けることを意図している。

安村崇《湯かき棒とゴム手袋》〈日常らしさ〉より 1999年 発色現像方式印画

同展の特徴は、複数の学芸員が各々のテーマを掲げて企画するオムニバス形式の展覧会であること。今回の担当学芸員は4名。写真と絵画の関係性を探る「撮ること、描くこと」、「踊り」という身体表現による衝動と社会性に迫る「dance」、色で広がる視覚表現を体感する「COLORS」、コンセプチュアル・アートに影響を受けたステージド・フォトグラフィ(演出を施した写真)と実験的なビデオアートを取り上げる「虚構と現実」、デジタル時代において写真の物質性とオリジナルプリントの価値を問い直す「ヴィンテージと出会うとき」という5つのテーマのもと、同館のコレクションから約185点を選りすぐって、ひとつの展覧会として構成している。

見どころのひとつは、同館ならではの「お宝」とも言える貴重なオリジナルプリントが一堂に会すること。世界最古のカラー写真《アジャンの風景》やドイツのバウハウスでも活躍したモホイ=ナジの貴重なフォトグラム、江戸時代に撮影された《野々村忠実像》など、コピーが容易な現代だからこそ、写真がもつ「唯一性」や「物としての魅力」を改めて感じさせてくれる作品が印象深い。また、京都国際写真祭『KYOTOGRAPHIE 2021』で注目を集めたオランダの写真家アーウィン・オラフの作品が、同館で初めて展示されるのも楽しみなところだ。

アーウィン・オラフ《Auf dem See》〈Im Wald〉より 2020年 アーカイバル・プリント©Erwin Olaf Courtesy of KONG Gallery – Seoul, Korea 作家蔵

会期中は担当学芸員によるギャラリートークのほか、ゲストを招いてのスペシャルトーク、連続対談など、様々な催しも行われる。

<開催概要>
『総合開館30周年記念 TOPコレクション トランスフィジカル』

会期:2025年7月3日(木)~9月21日(日)
会場:東京都写真美術館 3階展示室
時間:10:00~18:00、木金は20:00まで、8月14日(木)からの木金は 21:00 まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合開館、翌平日休)
料金:一般 700円、大学560、高校・65歳以上 350円
公式サイト:
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-5071.html

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