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近藤良平率いるコンドルズ、恒例の埼玉公演2025新作『BORN TO RUN』いよいよ開幕!

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コンドルズ埼玉公演2025新作『BORN TO RUN』チラシ

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今週末、埼玉・彩の国さいたま芸術劇場にて、振付家・ダンサーの近藤良平が率いるダンスカンパニー、コンドルズの埼玉公演2025新作『BORN TO RUN』が上演される。恒例となっている埼玉での初夏の公演は、もう18作目。1996年の結成当時からのメンバーに新たな顔ぶれが加わるも、全くブレることなく、エネルギッシュで多彩な魅力が詰まった舞台で客席を魅了してきた彼ら。その最新作に注目したい。

ロックの名曲へのオマージュが込められたタイトルで期待感を煽るコンドルズ。今回はブルース・スプリングスティーンの「BORN TO RUN」、邦題でいうと「明日なき暴走」と少々激しめな印象だが、遠くからではあまりよく見えない人形劇や意味深なコントを含む多彩なパフォーマンスで疾走してきた彼らのこと、これまで通り、ここでしかできない作品で客席を夢中にさせるはず。近藤自身の躍動感あふれるダンスはもちろんのこと、メンバー全員が奈落からせり上がってきたり、後舞台の空間を効果的に活用したりと、劇場の舞台機構を最大限に活かした演出も、埼玉公演ならでのハイライトに。

コンドルズが埼玉での公演を重ねてきた18年の間に、近藤の同地での活動はさまざまな展開を見せてきた。たとえば2009年には埼玉県内の障がい者と長期間のワークショップを経て結成した、ダンスチーム「ハンドルズ」の活動をスタートさせ、県外での公演も実現した。2022年、蜷川幸雄前芸術監督の後を引き継ぐ形で、彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督に就任すると、「クロッシング」をテーマにさまざまな試みに着手。たとえば2023年にスタートしたプロジェクト「埼玉回遊」は、近藤が埼玉県の各地を巡り、多彩な文化を探索するというユニークな取り組み。劇場が開館30周年を迎えた2024年には、年齢や性別、国籍、障がいの有無、プロ/アマなどの垣根を越えて、さまざまな創造性を持った人々が集い、そこから生まれる表現を探求することを目的とした新たなシアターグループ、「カンパニー・グランデ」を立ち上げ、注目された。振付家、ダンサーとしての活動に加えて、多摩美術大学の教授ほか指導者としても活躍し、多忙を極める近藤。今年春の紫綬褒章受章の話題も記憶に新しい。

さまざまな場面で才能を発揮し、臆することなく新たな挑戦を続ける近藤。が、コンドルズでの表現は、ずっとブレることなく深化を続ける。結成以来の古参メンバーの大半は五十代も半ば。それぞれに、大学教授や会社員、バーのマスターなど本業(副業?)でも大いに活躍してきた人たちだけに、学ランでのパワフルなダンスの中にも、渋さや味わいがいや増し、独特の魅力を放つ。爆笑あり、燻し銀の深みありの、いまだからこそのコンドルズを堪能しよう。

コンドルズ埼玉公演2025新作『BORN TO RUN』 トレイラー


文:加藤智子


<公演情報>
コンドルズ埼玉公演2025新作
『BORN TO RUN』

構成・振付・演出:近藤良平

出演:コンドルズ

2025年6月7日(土) 14:00/19:00開演
2025年6月8日(日) 14:00開演

会場:埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559998

公式サイト:
https://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/102851/