7年ぶり中村勘九郎・中村七之助を迎え「六月博多座大歌舞伎」にぎやかに開幕
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「六月博多座大歌舞伎」昼の部「福叶神恋噺」より。(c)松竹
昨日6月4日に「六月博多座大歌舞伎」が福岡・博多座で開幕した。
本公演では、中村勘九郎と中村七之助が7年ぶりに博多座に登場する。昼の部は「双蝶々曲輪日記 引窓」で幕を開け、南与兵衛後に南方十次兵衛役の中村橋之助、女房お早役の中村鶴松、母お幸役の中村梅花、濡髪長五郎役の中村福之助が濃厚な人間ドラマを立ち上げた。洒脱な江戸情緒あふれる清元の舞踊「お祭り」では勘九郎が舞い、続く新作歌舞伎「福叶神恋噺」では七之助が愛すべき貧乏神おびん、中村虎之介がどこか憎めない大工辰五郎、鶴松が辰五郎妹おみつ、勘九郎が貧乏神すかんぴん、市川猿弥が初登場となる貧乏神元締からっけつを勤め、博多にちなんだエピソードを交えながら観客を笑わせた。
夜の部は、冤罪で筑紫に流された菅原道真の悲運を題材にした「菅原伝授手習鑑」でスタート。虎之介が舎人桜丸、鶴松が苅屋姫、福之助が斎世の君を演じ、59年ぶりに「道行詞の甘替」を洗い直して上演した。落語家・三遊亭円朝の口演を基にした「怪談乳房榎」では勘九郎が早替りで3役を演じ分け、本水を使った大立廻りで観客から喝采を浴びた。公演は6月26日まで。
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