「我ら宇宙の塵」ロンドン版開幕に小沢道成「新しく生まれ変わる瞬間を劇場で目撃してみたい」

EPOCH MAN「我ら宇宙の塵」のイギリス・ロンドン版となる「Our Cosmic Dust」の本公演が、イギリス・Park Theatre Park200で6月7日に開幕した。

2023年に東京・新宿シアタートップスで初演された「我ら宇宙の塵」は、EPOCH MAN主宰の小沢道成が脚本・演出・美術を手がけ、第31回読売演劇大賞の優秀作品賞、優秀演出家賞、最優秀女優賞に輝いた作品。劇中では、パペットや映像テクノロジーを取り入れながら、死んだ父の行方を探す少年と、その少年の行方を探す母の旅を軸としたストーリーが描かれた。

英語版タイトルに「Our Cosmic Dust」を掲げたロンドン公演は、日本オリジナルスタッフと現地クリエイター・キャストの共同制作による新演出版となる。アソシエイトディレクターをアレクサンドラ・ラターが担い、出演者にはオーディションで選ばれたヒロキ（寛貴）・ベレクロス、ニーナ・バワーズ、イアン・ハラード、ミリイ・ヒカサ、ハリー・マキノンが名を連ねた。ロンドン公演は7月5日まで行われる。

また「我ら宇宙の塵」国内再演ツアーの日程と会場も明らかに。国内再演ツアーは10月19日から11月3日まで東京・新宿シアタートップス、11月6日から10日まで大阪・扇町ミュージアムキューブ CUBE01、14日から16日まで福岡・J:COM北九州芸術劇場 小劇場、21日から24日まで石川・金沢21世紀美術館 シアター21まで行われる。チケットの一般販売は8月16日12:00にスタート。なお国内再演ツアーには、池谷のぶえ、渡邊りょう、異儀田夏葉、ぎたろー、小沢といったオリジナルキャストが出演する。

ロンドン公演の開幕に際し、小沢は「この『Our Cosmic Dust』のチームは、それぞれが凄い力を発揮しています。理解をしようと向き合い続けることの力、知識やアイデアを提案し続けることの力、そして何よりも、素晴らしい才能とセンスを持っているそれぞれの個々の力。驚きました。何度も笑い、何度も泣き、言葉が理解できなくても目の前で繰り広げられる人と人が向き合う姿に、僕の心は大きく揺れ続けました。文化や環境、言語の違いはもちろんあるけど、こんなにも感動するのは、心というものを持つ人間同士だからだよなぁと強く実感したのです」とコメント。「これは、大切な誰かを失った人達の物語です。理解ができないことに向き合おうとしている人達の物語です。あとは、観客のみなさんの想像する力を楽しみにしています。このUK版で得たものは、きっと日本での再演ツアーにも大きく影響するだろうと、その楽しみも抱きつつ、まずはこの新しく生まれ変わる瞬間を劇場で目撃してみたいと思います」と期待を込めた。

小沢道成コメント

日本で生まれた演劇「我ら宇宙の塵」が、まさか海を越えたUK・ロンドンで上演することになるとは思ってもいませんでした。
そして、数ヶ月に渡る準備や創作を重ね、ついに、開幕の日がやってきました。

この「Our Cosmic Dust」のチームは、それぞれが凄い力を発揮しています。
理解をしようと向き合い続けることの力、知識やアイデアを提案し続けることの力、そして何よりも、素晴らしい才能とセンスを持っているそれぞれの個々の力。
驚きました。何度も笑い、何度も泣き、言葉が理解できなくても目の前で繰り広げられる人と人が向き合う姿に、僕の心は大きく揺れ続けました。
文化や環境、言語の違いはもちろんあるけど、こんなにも感動するのは、心というものを持つ人間同士だからだよなぁと強く実感したのです。

これは、大切な誰かを失った人達の物語です。
理解ができないことに向き合おうとしている人達の物語です。

あとは、観客のみなさんの想像する力を楽しみにしています。
このUK版で得たものは、きっと日本での再演ツアーにも大きく影響するだろうと、その楽しみも抱きつつ、まずはこの新しく生まれ変わる瞬間を劇場で目撃してみたいと思います。