「砂の器」中島健人のピアノに東山紀之が感激「健人とこの作品をやるのが宿命」
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中島健人の演奏を見守るキャストたち。
フジテレビ開局60周年を記念したドラマ「砂の器」の製作発表が、本日3月19日に茨城・ノバホールにて行われ、キャストの東山紀之、中島健人(Sexy Zone)、野村周平、高嶋政伸が出席した。
本作は、松本清張の同名小説を、現代を舞台に新たな解釈でドラマ化したもの。2018年ハロウィン当日に渋谷で発見された撲殺死体にまつわる事件を捜査する刑事・今西栄太郎が、天才作曲家の和賀英良と心理戦を繰り広げていく。
今西役を演じる東山は「現代を舞台にしたことに意味があると思います。時代が変われば表現も変わるので、松本清張さんの思いをつなげていければ。人間はいかに悲しくておろかで、素晴らしいというのを表現するのが役者の仕事です」と思いを吐露。そして「健人とこの作品をやるというのが宿命だったのかな。今西は和賀を追いながら自分の人生も振り返るので、2人がシンクロしているような感じがして深いです」と語る。
和賀役の中島は「危険な作品に飛び込んでしまった感覚がありますが、役者として大きな財産になりました。複雑な内面を表現するのはすごく大変だったので、監督と何度も話し合いを重ねながら僕が『もう1回』とお願いして完成したシーンもあるので感謝しています」と明かす。続いて「東山さんのファンですが、刑事と犯人なので気持ちを切り替えようと意識しました。気負いすぎるくせがあるので東山さんにほぐしていただいた」と感謝の気持ちを述べた。
今西とバディを組む若手刑事・吉村役の野村は、司会者から短髪に触れられると「男らしく刑事っぽい感じをイメージしました」と答える。「学ぶことがたくさんある現場で、東山さんのお話を聞かせていただいているのが楽しいです。東山さんと会っていろいろ見つめ直すことができた」と撮影現場での様子を話した。
和賀に撲殺される児童養護施設の職員・三木を演じた高嶋は、「初日が殺害されるシーンだったんですが、“セクシーサンキュー”を感じさせない強烈さだった」と中島との撮影を振り返る。さらに「中島さんに本気でやってねって伝えたんですが、監督が『本番!』て言ったら中島さんの体から青い炎が湧き起こってきて、リハの30倍くらいの力で、カットがかかるまでに2回くらい失神しそうになった。こんな恐怖を感じたのは初めてで、迫真の演技ってこういうことを言うんだなと」と臨場感たっぷりに語り、観客を驚かせた。
東山が「現場では健人に『セクシーサンキューは禁止ね』って約束しました」と話すと、中島は「めちゃくちゃ言ってるじゃないですか!」とツッコむ。「いいネタをいただいて」と東山がほほえむと、野村は「現場で東山さんがめちゃくちゃ言ってるんですよ!」と追い打ちをかけた。
次に、会見のあとにドラマのクライマックスとなる「宿命」演奏シーンの撮影を控えていることが明かされ、オーケストラをバックに中島がピアノを披露することに。背後に立つ東山たちに見守られながら中島が演奏を終えると、会場は大きな拍手に包まれる。東山が「ここまでとは思わなかったなあ」と感心すると、中島は「難しかったんですけど、東山さんという神が後ろに付いているのでうまくできました」とほほえむ。そして「かなり緊張しました。この日を待ち構えて練習していたので感無量です」と続けた。
撮影以外のエピソードを聞かれた中島は「撮影中に僕の誕生日が来たんです。当日周ちゃんにはプレゼントをいただいたのですが、東山さんからはいただけなくて。寂しい気持ちで落ち込みながら、車の座席に座ったら素敵なダリの絵画が置いてあって。即、東山さんに電話したら『ハッピーバースデー!』って。素敵なサプライズのおしゃれなプレゼントでした」とうれしそうに話した。司会者が東山に「人たらしですね!」と笑顔を向けると、東山は照れくさそうに「僕が人たらしならこっちは女たらしだからね!」と野村を指す。野村は「僕を陥れるのはやめてください!」と慌て、コンビネーションのよさを感じさせた。
会見では、1977年にフジテレビで放送された「砂の器」で今西を演じた仲代達矢のビデオメッセージがサプライズで流れた。あわせて、「砂の器」PRスポットのナレーションを仲代が務めていることが明かされ、東山たちは感激をあらわにした。
最後に東山は「生きるというのは素晴らしいことだし、出会いが人生を変えていきます。なので、このドラマに出会うことで少しでも希望が生まれてくれたらと思います」とメッセージを伝え、ステージを去った。
「砂の器」は、3月28日の19時57分よりオンエアされる。
フジテレビ開局60周年特別企画 砂の器
フジテレビ系 2019年3月28日(木)19:57~21:54
(c)フジテレビ