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けがをきっかけに女子高生たちが心を通わせる、「2人のギブス」8月公開

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「2人のギブス」ポスタービジュアル

日高虎太郎が監督し、脚本も執筆した映画「2人のギブス」が8月30日より東京・K's cinemaで公開される。

日高は今泉力哉「ちひろさん」、三原光尋「オレンジ・ランプ」などで助監督を経験したのち、クラウドファンディングを実施して「2人のギブス」を製作。日高がある日に駅で見かけた、松葉杖をついた女子高生2人から生まれたという本作では、部活中に足を骨折した愛花と詩織という2人の女子高生が心を通わせる姿を描いた。

愛花を古見陽香里、詩織を古林南が演じ、中谷昌樹役で田村明石も出演。第25回TAMA NEW WAVE「ある視点」にて上映され、2人の関係性や、青春の繊細な葛藤を描いた作品として高い評価を得た。YouTubeで予告が公開されたほか、キービジュアル、場面写真も解禁。日高、古見、古林、田村のコメントは以下の通り。

日高虎太郎 コメント

2年前の夏、下北沢の駅近くでギプスを嵌め、松葉杖をついた女子高生2人組を目撃した私の経験からこの作品は出発した。
互いに同時的に怪我をした2人(愛花と詩織)が、その怪我をきっかけにバスケットボール部員として不能になり、それまでの部内での地位、当人の実力が2人の間では無効となる。この映画は接触事故が起きた瞬間、ましてや、それ以前の愛花、詩織の女子高生として、バスケットボール部員としての生活に対してキャメラが捉えることなく、怪我をしてから、更に時間が経過した2人から物語は始まる。
そして、このキャメラで捉えなかった2人の怪我の原因となった衝突を愛花と詩織が映画内で再現しようとする様を出来る限りの誠実さを持ってキャメラで捉えることによって生み出されるものに私は強く希求したいと思った。
松葉杖での生活を送るきっかけとなったあの衝突、愛花が作中で形容する「爆発」は一回性のもので、その再現の不可能性というものを描き、決して対等にはなれない2人。それ故に別個人として互いを発見していく過程を写せたらという想いで作品の製作に着手した。

古見陽香里 コメント

池浦愛花を演じております古見陽香里です。今回、愛花役として本作品に出演させて頂けた事、沢山の方々に感謝致します。
高校時代の記憶を思い返しながら、照らし合わせながら、大切に撮影に挑ませて頂きました。数年ぶりに“青春”が帰ってきた様な気がしてとても幸せな撮影期間でした!
最後に。私1人だけではなくキャストやスタッフの皆様、監督と創り上げた“愛花”を温かく見守って頂けたら嬉しいです!

古林南 コメント

初めて脚本に目を通したとき、卒業アルバムを開くような懐かしい気持ちになりました。
人に対して抱く感情の中には、「好き」「嫌い」みたいにはっきりと断言できないことばかりです。そんな人と人の間にある“何か”を真っ直ぐに見つめた物語です。
不器用で不完全な等身大の青春の中で、誰かが誰かを想う視線を追うように《詩織》を演じました。

田村明石 コメント

僕の第一印象として、初めて脚本を拝読させて頂いた時に、登場人物たち全員に共感の気持ちが溢れ出たのを覚えています。僕が今作において務めさせて頂く、中谷昌樹という男は“今”を繊細に生きる高校生です。自尊心を傷つけられたり、目の前で起きている出来事に好奇心と探究心から、理性と本能の狭間で安心を求めてみたり、強烈な嫉妬心を抱いて心配事が尽きない毎日。無心になりたくてそれを払拭するかの様に一心不乱に部活動に打ち込んでみたり。
そんなありふれた日常を、不器用で不安定な心を持った男が一生懸命に生きます。とっても情けない奴なんですけど、素直でいい奴なんです。笑
そんな中谷昌樹を、素敵で叙情的なこの物語の中で、僕なりに優しく丁寧に紡いでいけるよう精一杯、頑張りました。

©小さな映画