私的空間でのコミュニケーションを描いた2作、終のすみか「from HOUSE to HOUSE」開幕
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「I'll BE OKAY」より。(撮影:坂本菜美)
終のすみか「from HOUSE to HOUSE」が昨日6月19日に東京・劇場HOPEで開幕した。
「from HOUSE to HOUSE」では、終のすみかがこれまでに発表した2作品が交互上演される。演目は、何かを失った2人が”ひとりで生きるかたち”を見つめる物語「I'll BE OKAY」と、異なる生活や立場の3人が現代における“互いに支え合うかたち”を探す様を描いた「Deep in the woods」。「I’ll BE OKAY」には大石将弘と高橋あずさ、「Deep in the woods」には武田知久、串尾一輝、田崎小春が出演する。
作・演出を手がける坂本奈央は、開幕に際し、「ご来場いただきまして、誠にありがとうございます。本公演は、はじめての再演企画です。どちらの作品も『家』のなかでのコミュニケーションを描いていますが、家族やパートナーといった親密な関係の人物は出てきません。ひとはプライベートな空間で、社交性が必要な相手とどういった交流をはかるのでしょうか。私的空間であるからこそ、あえて距離をとったり、逆にとらなかったり、いつもだったら言える軽口がその場では冗談に聞こえなくなったり、もしくは、いつも言えないことが口をついて出てしまったり。外では分かりやすい関係でいられたのが、家のなかではなぜか曖昧な、ぐにゃりとした関係になってしまうことがあると思います。そんなパブリックとプライベートとの綱引きを、来場してくださる方にご覧いただけたらと思います。自分ひとりしか自分にはいないと、感じてしまった瞬間を生きるすべての人へ」とコメントした。
上演時間は「Deep in the woods」が約1時間30分、「I'll BE OKAY」が約1時間35分。公演は6月22日まで。また、7月5日から20日にかけて映像配信が行われる。
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