ミュージカル「バースデー」開幕、企画・演出の福澤侑「1人ひとりの個性や武器を全面に」

Fantasy Musical「バースデー」が、昨日6月20日に東京・品川プリンスホテル ステラボールにて開幕した。

本作は、TBSのテレビ番組「～企画プレゼンバラエティ～これ採用っスカ？」の企画の1つとして誕⽣したオリジナルミュージカル。福澤侑が企画・演出を務め、自身が好きなファンタジーの世界を、脚本の三浦香と共に完全オリジナルで制作する。同番組プロデューサーの荒牧慶彦と阿部顕嵐が本作でもプロデューサーを務めるほか、テーマソングを廣野凌大、振付をREXが担当。劇中では、パレットファクトリーという工場を舞台に、1人の少年によってイラストとして描かれた個性豊かな“カラーワーカー”たちの物語が描かれる。

ゲネプロ前に行われた囲み取材では、キャストたちが開幕に際して思いを語った。ZERO役の荒牧は「（福澤）侑の演出がとても素晴らしいものになっていて、物語も面白いです。絵本の1ページ、1ページをめくるような物語になっているので、ぜひその感覚を味わって楽しんでいただきたいです」、コーンスター役の田中涼星は「これだけのメンバーが集まって、素晴らしいセットもあって、個人的にすごくワクワクしています。きっとお客様にも楽しんでいただける舞台になるんじゃないかなと思っています」とコメント。ガミネロ役の雷太は「お客様に幸せな気持ちで帰っていただけるよう、全力でがんばりたい」、ブルブル役の皇希は「侑が作り上げたこの世界を、ぜひお客さんに楽しんでもらえたら」とそれぞれに期待を込めた。

パプル役を演じる福澤は「キャストスタッフ全員が⼀丸となって、皆さんに良いものを届けようという思いでがんばってきたので、あとはもう⾃信を持ってお届けするだけ」と言葉に力を込める。F役の廣野凌大は「改めて⾃分って天才だなって思いましたね。観ていただいた⽅は分かると思うんで、僕の天才さが」とアピールし、共演者たちからの拍⼿に「ありがとう」と応えた。カリブワン役の持田悠生は「個人的にワクワクする瞬間も、ドキドキする瞬間もあって。お客様にも世界観に⼀緒に⼊ってもらって、楽しんでもらえたらなと思います」、バニミント役の高野渉聖は「少年が書いたキャラクターは、少年からすると、自分の家族ぐらい大切なものだと思うので、この作品とキャラクターを家族のように愛したいと思います」、マゼルナー役の田中朝陽は「本編は笑いあり涙ありで面白いと思いますが、ライブパート（ショータイム）は、テーマパークのパレードのような楽しさがあるので、お客さんに笑顔になって帰っていただけるようがんばります！」と意気込んだ。

また、これまでの制作過程を⾒守ってきた荒牧と阿部は、プロデューサーとしての視点で本作の魅力を語った。荒牧は「番組をご覧になっている⽅もすごくわかってくださってると思うんですけど、日頃僕たちは仕事をさせていただいていて、共演歴が多い仲良いメンバーでやらせてもらってるんですけど、そのメンバーの中に1人子役という、本当にキーマンを投入することによって『こんなに味が変わるんだ 』『この子役が持つ力と我々の化学反応ってとても素晴らしいな』とここまで作り上げてきて思いました。立花（利仁）くんと髙橋（輝）くんの魅力も皆さんに伝わればいいなと思っております」と述べる。

NINE役として映像出演する阿部は「侑くんの、まずオリジナルファンタジーを作りたいという思いから始まったこの企画なんですけど、1人ひとりのいろいろな頭の中、感情や⾊を作品に落とし込めたんじゃないかなって。 僕は、今回は（舞台上に）出演しないんですけど、人生で初めて稽古場で通し稽古を観たんです。本当に1人ひとりのパワーとか熱意がすごく感じられたので、こんな素敵な人たちと⼀緒に仕事できるって光栄だなと。 そして、ここにいない人たちもたくさん関わっていただいているので、感謝と共に皆さんにこの作品を届けたいなと思っています」と思いを語った。

最後に、演出するうえで⼤切にしたことを問われた福澤は「出演者1人ひとりの個性や武器っていうものを前面に出せるように、このストーリー、そしてこの世界に没入できるような、そういうものは大事にして作りました。スタッフさんやキャストを含めて全員で作り上げてきたので、あとはもう観ていただける皆様が、その日一日少しでも幸せだなと感じてもらえたらうれしいなと思います」と観客へメッセージを送った。

上演時間は休憩ありの約2時間10分。公演は6月29日まで。なお既報の通り、一部公演ではライブ配信およびライブビューイングが実施される。

©︎「これ採用っスカ？」製作委員会