内田光子、4年ぶりのリサイタルはベートーヴェンの後期3大ソナタ
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世界最高峰のピアニストのひとり、内田光子の4年ぶりのリサイタルが開催される。プログラムに選ばれたのは、ベートーヴェン後期(1820年〜22年作曲)の3大ピアノ・ソナタ(作品109,110,111)だ。
『第九』の作曲時期に重なるようにして生み出されたこの3曲は、膨大にして密度の濃いベートーヴェンの作品群の中でも、その精神性の深さと美しさは極めつけ。これまでに多くのピアニストたちが挑み続けてきた傑作中の傑作だ。
内田光子においては、2023年のカーネギーホール・リサイタルで披露し、現地でも高い評価を受けたプログラムだけに、日本での再演に期待が募る。
今まさに円熟の時を迎えた名手・内田光子の圧倒的なピアニズムを堪能したい。
内田光子 ピアノ・リサイタル 2025
■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559615
10月28日(火)、30日(木)
サントリーホール 大ホール
●内田光子(ピアノ)/Mitsuko Uchida, Piano
内田光子は、真実と美の姿を独自に追求しながら、自らが奏でる音楽の世界を深く掘り下げている演奏家である。モーツァルト、シューベルト、シューマン、ベートーヴェンの作品の解釈で高い評価を受ける一方、ベルク、シェーンベルク、ヴェーベルン、クルタークなどの作品に光を当て、新しい世代の聴衆に紹介している。『ミュージカル・アメリカ』ではアーティスト・オブ・ザ・イヤー 2022に選出された。長年にわたりシカゴ響、べルリン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、バイエルン放送響、ロンドン響、ロンドン・フィルなどとの共演を重ね、クリーヴランド管との共演は100回を超える。ハイティンク、ラトル、ムーティ、サロネン、ユロフスキ、ドゥダメル、ヤンソンスといった世界的な指揮者との共演も多い。2016年からアーティスティック・パートナーを務めるマーラー・チェンバー・オーケストラとは、ヨーロッパ、日本、北米でのツアープロジェクトを行っている。ウィーン、ベルリン、パリ、アムステルダム、ロンドン、ニューヨーク、東京で定期的にリサイタルを行い、ザルツブルク・モーツァルト週間やザルツブルク音楽祭にも頻繁に出演。デッカと専属契約を結び、11年にクリーヴランド管を弾き振りしたモーツァルトのピアノ協奏曲のライヴ録音で、また17年にドロテア・レシュマンとで録音したアルバム『シューマンとベルク』でグラミー賞を受賞。また、長年にわたり若い演奏家の成長を支援。ボルレッティ・ブイトーニ・トラストの創設メンバーであり、2013年よりマールボロ音楽祭の芸術監督も務める。05年日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選出、15年には作品に対する深い探究と解釈が評価され、高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)、ザルツブルク・モーツァルテウムよりゴールデン・モーツァルト・メダルを受賞。23年グラミー賞®最優秀クラシック・インストゥルメンタル・ソロに『ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲』がノミネート。サントリーホール アソシエイト・アーティスト。