特別展「深宇宙展」の音声ガイドナビゲーターに小西克幸が就任――「宇宙に対する解像度があがるはず!」
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小西克幸
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すべて見る2025年7月12日(土)から、日本科学未来館にて開催される特別展「深宇宙展~人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond。月を超えて、火星へ、そして地球から200万キロ以上離れた“深宇宙”の謎――。最新宇宙探査技術とその成果が一堂に集結し、人類の新たな宇宙への挑戦を体感する大規模宇宙展で、音声ガイドナビゲーターを担当するのが、人気声優の小西克幸だ。来場者を壮大な宇宙の旅へと誘うことになった小西は、「ご覧いただければ、きっと宇宙に対する解像度があがるはず」とアピールする。
本展は、アポロ計画からおよそ半世紀ぶりとなる有人月面探査「アルテミス計画」のために、日本が開発している有人月面探査車の実物大模型を世界で初公開するほか、大画面で体感する火星&深宇宙ツアーなど、体験型コンテンツも盛りだくさんだ。
小西が収録した音声ガイドは優に30分を超えているそうで「すごいボリュームですよね。かなり細かい分野で、多岐にわたった充実の展示になっていると思いますので、自分自身、会場に足を運ぶことが今から楽しみです。宇宙好きにはたまらないと思いますし、見逃すのはもったいないと思います」と、開幕に期待を寄せる。
幼い頃、地元の和歌山県で見たという満天の星空に「感動したのを、今でも覚えている」と語る小西は、小惑星探査機「はやぶさ」が、小惑星イトカワからサンプルを採取し、地球に持ち帰った偉業にも心躍らせたという。
「ニュースを見ながら『すごいことだな』って。ただ、それが実際、どのくらいすごいことなのか、漠然としていて、理解しきれない部分もありますよね。『深宇宙展』では、はやぶさが持ち帰ってきた粒子も展示されますから、実物を目にすることで、ぐっと理解も深まるのではないかなと思います」
JAXA、国立天文台、東京大学をはじめとする日本の主要な宇宙研究開発機関に加え、宇宙開発に携わる多くの企業・団体の協力により実現する本展。それだけに、音声ガイドの収録には苦労も多かったといい、「やはり、専門用語が多いので、まずはそれが一体何なのか理解しながら、進めていく必要がありました。疑問があれば、その都度教えていただいて。例えば『これは、イーロン・マスクさんの会社がやっていた事業ですよ』とか。いろいろと勉強しながらの収録でした」と振り返る。
また、魚豊による人気漫画を原作にしたテレビアニメ「チ。 ―地球の運動について―」への出演も、宇宙をより身近に感じるきっかけになった。小西が演じるオクジーは、超ネガティブな代闘士。優れた視力を持つが、空を見ることを恐れているという役どころだ。今年3月~6月には、同じ日本科学未来館で、アニメの世界を体感する特別展「チ。 ―地球の運動について― 地球(いわ)が動く」が開催された。
「15世紀のヨーロッパが舞台の作品なので、当時の天体観測用の機器だったり、地動説を広めるのに役立った活版印刷といった発明などに触れられる内容でした。今回の『深宇宙展』とは直接的なつながりはありませんが、人々が歩んだ歴史の先に、今の宇宙技術と宇宙事業があるんだと気づけるかもしれません。今は『チ。』の他にも、宇宙を題材にした漫画やアニメがたくさんあるので、『深宇宙展』に足を運んでいただければ、作品に対する感じ方も変わってくると思います。音声ガイドがお役に立てれば、うれしいです」
ちなみに、小西が抱く宇宙の疑問は、ズバリ「地球以外に、生命体が存在するのか?」。子どもの頃から、宇宙人の存在に想像を膨らませ、今は火星の定点観測にも興味を寄せている。
「地表の色だったり、水が流れた痕跡だったり。そういう映像を見ながら、『ここに昔は、生物がいたのかもしれない』って考えたり。宇宙に関しては、まだまだ解明できていないことが多いでしょうし、何より宇宙は広いですから! 絶対に生命体はいると思います。会ってみたい? そうですね、ぜひ!」
アポロ計画からおよそ半世紀。再び月に宇宙飛行士を送り、将来的に火星の有人探査を行うという人類の夢が、現実のものになろうとしている。ぜひ、小西の音声ガイドを頼りに、かつてない宇宙探査の時代を迎えている今こそ、宇宙への挑戦を続ける人類の「知」を、日本科学未来館で体感したい。
取材・文/内田 涼
<開催概要>
特別展「深宇宙展~人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond
日程:2025年7月12日(土)~9月28日(日) 10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:日本科学未来館1階 企画展示ゾーン(東京都江東区青海2-3-6)
※休館日:7月15日(火)、9月2日(火)、9日(火)、16日(火)

主催:日本科学未来館、NHK、NHKプロモーション、東京新聞
後援:文部科学省、内閣府宇宙開発戦略推進事務局、東京臨海高速鉄道、ゆりかもめ
協賛:TOPPANクロレ
協力:宇宙航空研究開発機構(JAXA)、自然科学研究機構国立天文台(NAOJ)、東京大学、理化学研究所(RIKEN)、一般社団法人SPACETIDE、一般社団法人宇宙旅客輸送推進協議会、東急電鉄、ブリッジリンク
監修:戸梶歩(宇宙開発エバンジェリスト)
天文分野監修:平松正顕(自然科学研究機構国立天文台 天文情報センター副センター長)
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/deep-space/
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