伝書鳩に祈りを込めて…戦後80年映画「ハオト」予告解禁、木之元亮ら4名コメント
映画
ニュース

「ハオト」場面写真
原田龍二、長谷川朝晴が出演する戦後80周年平和祈念映画「ハオト」の予告編がYouTubeで公開。あわせてキャストの木之元亮、倉野尾成美(AKB48)、村山彩希、三浦浩一からコメントが到着した。
本作は太平洋戦争末期を舞台に、表向きは精神病院とされていた特殊機密施設で展開される群像劇。原田が軍部を批判し精神病扱いされた元エリート海軍兵の水越義和、長谷川が水越の親友で施設の指揮を執る海軍将校・蓬壮七を演じ、木之元は蓬より前に施設を指揮していた森本松太郎役、倉野尾は看護師の真関智世役で出演。村山は「21世紀の男性と交信している」と伝書鳩を飛ばし続ける真行寺藍、三浦は虚言症と診断される“閣下”に扮した。
予告編には各キャラクターの姿が映し出され、藍が「頼むね」と鳩に祈りを込める一幕も確認できる。本作で“鈴木”という人物も演じた木之元は「これはコメディー?かな?と…。あまりにも奇想天外な計画を実行するわけですから。が、しかし、80年前の日本はぎりぎりまで追い詰められた状況で、その状況を何とか打開したいという真剣に考えられた計画です。これはコメディーの意識を完全に消して真っ直ぐ演じるしかないなと思いました」と回想し、村山は「この映画を通して当たり前の日常が幸せである事、戦争がある時代でも強く前を向いて生きるかっこいい背中と強いメッセージを感じていただけたらと思います」と呼びかけた。
丈(旧芸名・小野寺丈)が監督・脚本・プロデューサーを担った「ハオト」は、8月8日より東京の池袋シネマ・ロサほか全国で順次ロードショー。マイケル富岡、片岡鶴太郎、高島礼子らもキャストに名を連ねた。
木之元亮 コメント
初めて台本に目を通した時は正直なところ戸惑いました。これはコメディー?かな?と…。あまりにも奇想天外な計画を実行するわけですから。が、しかし、80年前の日本はぎりぎりまで追い詰められた状況で、その状況を何とか打開したいという真剣に考えられた計画です。これはコメディーの意識を完全に消して真っ直ぐ演じるしかないなと思いました。
二役をやらせていただきましたが、二人はまったくの別人格ですから複雑な事は考えず、それぞれ斜に構えず変化球無しで真っ直ぐ演じるよう心がけたと思います。しかし、一瞬ですが(森本)と(鈴木君)私の中で一つ(一人)になったような瞬間を感じたんです。いやあー! なんとも不思議な感覚でした。
あの時代、あの状況の中で、人はそれぞれ背負っているものは違ってももがき苦しみながらも必死に生きようとしていた。キャスト全員がそのことを思い、長野県 佐久の現場で熱き想いで生きていたように思います。それに応えるかのようにスタッフ全員が必死に頑張っておりました。
そんな、現場の熱が皆さんに伝わる事を心より願っております。
奇想天外の計画って?… それは劇場に足を運んで頂いて。……はい!
あれから80回目の夏は「ハオト」の熱き夏です!
倉野尾成美 コメント
前回の丈監督の作品「いちばん逢いたいひと」に主演で出演させていただき、今作もオファーいただいてまた一緒に作品を作ることができて嬉しい気持ちと、初めて自分の年齢より上の役、そして戦時中の題材ということもあり、自分に演じられるだろうかと不安もありました。
私が演じた看護師の真関は一生懸命で、ひたむきで、人の感情の違いに敏感なタイプだなと思ったので、自分のセリフ時はもちろん、皆さんのセリフ時の表情を意識していました。原田龍二さん演じる水越とのシーンは緊張もありましたが、可愛らしさを意識したり初めてなシーンもあって頑張りました…!
今年は戦後80年の年。私も様々な戦時中を題材とした作品を見て、その時代を知る機会になったので、「ハオト」を通して、皆さんの心に何か響いたらいいなと良いなと思います。
是非劇場でご覧ください…!
村山彩希 コメント
自分が生きたことがない時代を
演じる事が不安でもあり
演技の楽しさなのかなと感じました。
戦争がいつ起こるかわからない
不安を抱えながら
それぞれが持つ心の傷と共に
人と支えながら生きていく事や、
ハトを飛ばし続ける事で
藍が伝えたかったこと、
残したかったことを
戦争を経験した事がないからこそ
この物語に触れていくことで
藍ちゃんを通して学ばせていただきました。
撮影現場はとても暖かく
緊張していた私にも
沢山話しかけてくださったり
特に演技が苦手な私へ
アドバイスや刺激をくださって
自分自身も成長できたと思います。
知らない時代を生きる難しさはもちろん
演技を通してその時代に生きれた事が
とても嬉しかったです。
この映画を通して
当たり前の日常が幸せである事、
戦争がある時代でも
強く前を向いて生きる
かっこいい背中と強いメッセージを
感じていただけたらと思います。
三浦浩一 コメント
2005年、下北沢本多劇場で小野寺丈作・演出「ハオト」が上演された時、今回原田龍二さんが演じた水越義和役をやらせて頂きました。それから20年の時を経て、戦後80周年平和祈念の映画として「ハオト」出演のお話を頂き、俳優として幸せを感じました。この節目の時に改めて「平和」の尊さをより多くの人々に感じて頂ければと思います。今回は名も無き「閣下」という役です。虚言症の精神患者だったのに、ある時から言った言葉の数々が百発百中で当たるようになる。それは何故かここでは言えませんが、その予言が注目される事に陶酔し喜びを感じます。戦争は人間を狂わす。果たして、この病院の中の患者だけがおかしいのか? 外では大勢の人間たちが殺し合っている。でも、戦争なら「罪にならない」。おかしい。どちらの人間が狂っているのか? 是非、劇場でご覧ください。
©JOE Company