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“ひらめき”で困難を乗り越えろ!いとうせいこうら出演、舞台「ビットワールド」開幕

ステージ

ニュース

ナタリー

舞台「ビットワールド THE STAGE」より。

舞台「ビットワールド THE STAGE」が本日7月4日に東京・サンシャイン劇場で開幕。これに先駆けて本日、ゲネプロと囲み取材が行われた。なお記事には舞台写真や演出への言及が含まれるため、ネタバレを避けたい読者は注意してほしい。

舞台「ビットワールド THE STAGE」は、NHK Eテレで放送されている子供向け番組「ビットワールド」をもとにした作品。脚本・総合演出を川尻恵太、演出を白鳥雄介が手がける。

マスター(いとうせいこう)とソーイ(中田あすみ)たちが暮らすミスティータウンに突然、ブラックホールのようなものが現れ、マスターたちは吸い込まれてしまう。その先はビットワールドのようで違う世界・ニュービットワールドだった。ニュービットワールドで、マスターはビットワールドの創設者セイコーの姿、ソーイは海賊のジャーク族アスミンの姿に。セイコーたちはミラレタ(金子貴俊)、ヨコヤマン(横山だいすけ)、ゾース(ソーズビー・キャメロン)たちと合流し、仮想空間総合研究所から来たダイゴ(上田堪大)、スミレ(小山百代)、ユタカ(高橋怜也)と共に、ニュービットワールドの創造主を名乗るビットラン(大和悠河)と対決するが……。

ステージ中央には大きなディスプレイが設置され、そこにはミスティータウンで生活するマスターたちの姿や、セイコーたちを閉じ込めて高笑いするビットラン、ニュービットワールドからの脱出を阻むゲートなどが映し出される。また本公演では、事前に公式サイトで募集した“ひらめき”が書かれたカードがたびたび登場。出演者は、ディスプレイに映し出された内容に応じてアドリブで答えたり、コントのような掛け合いを繰り広げたりして笑いを誘った。

物語は歌とダンスを交えてテンポよく進み、いとうの「カミサマンチャンネル」、横山の「ヨコヤマン・ラプソディ」など、番組でおなじみのコーナーも展開した。「ヨコヤマン・ラプソディ」は、横山がQUEENの楽曲「ボヘミアン・ラプソディ」をイメージしたフレーズを繰り返し歌い、観客とコール&レスポンスを行うというもの。横山が「関係者だからって容赦しないぜ!」とあおると、観客もそれに応えて声を上げ、会場を盛り上げた。

セイコーは、観客から寄せられたひらめきの力を借り、さまざまな困難を乗り越えていく。いとうは周囲のキャラクターたちと軽妙な掛け合いを繰り広げつつ、頼もしい活躍を見せるセイコーを自然に演じたほか、ラップも披露した。まだ上田演じるダイゴは、ビットワールドを愛するが故に、ある行動に出てしまう人物。上田はキレのあるダンスと力強い歌声で観客を魅了し、真っすぐなまなざしでダイゴの真摯さや誠実さを描き出す。さらにミラレタ役の金子が身体を張って観客を笑わせる姿や、ビットラン役の大和がマントをひるがえしながら歌い踊る姿、さらにはシカッキー / マスーニョ役の升野英知の映像出演にもぜひ期待しよう。

ゲネプロ前に行われた取材会にはキャストが登壇した。初日と千秋楽にゲスト出演する浅川梨奈が「(ゲストの)私が最初に話すのも恐縮ですが……」と切り出すと、横山が「ビシッと決めて!」と野次を飛ばす。浅川は横山の反応を受けて「先輩たちがこんな感じなので(笑)、楽しみます!」とコメント。ソーズビーは「ゾースだ!!」とすっかり役に入り込んだ様子で、「笑いあり、涙あり、危機ばかり。お前ら『ビットワールドはこんな感じだよね』って思っとけよ。でも大変だぞ。気を付けろ!!」と観客に呼びかけ、共演者を笑わせた。

横山も「来たらわかるよ、最高だーよ!!」と「ボヘミアン・ラプソディ」風に歌い上げ、中田は「部活動のように一丸となってがんばってきました。どっぷり浸ってもらえたら」と呼びかける。「ミラレタなのだー!」とポーズを取った金子は「アドリブや無茶ぶりが多くてめちゃくちゃですが、ただただ楽しんで」とコメントした。

大和は「長く続く番組の舞台化に参加できて光栄。皆さんに負けないように、思いきり”敵対”したい」と気合十分。上田は「『番組出演者の皆さんの中に、僕ら(舞台オリジナルキャラクター役のキャスト)はどう溶け込もう?』と思っていましたが、せいこうさんをケアすることで距離が縮まった(笑)。僕たち自身が楽しむことで、お客様にも楽しんでほしい」とコメントする。また小山は「日替わりの要素が多く、毎公演違うものになると思うので、何回も劇場に足を運んでもらえたら」、高橋は「この舞台はお客様のアイデアで完成すると思う。ぜひ一緒に作り上げて」とそれぞれ観客にメッセージを送った。

いとうは「立ち位置を覚えたり、決まったセリフを言ったりするのが苦手なので、周囲のキャストが小声で僕に何か言っていても気にしないで」と記者を笑わせ、「上演のたびに変化する舞台になっていると思うので、2回3回と楽しんでほしい。『こんなやり方の舞台もあるのか』と周りの方に宣伝してもらえたらと思います」と取材会を締めくくった。

上演時間は1時間50分。公演は7月13日まで行われる。

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