ペドロ・コスタの個展「インナーヴィジョンズ」開催決定、「血」ほか代表作の上映も
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「総合開館30周年記念 ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」ビジュアル
ポルトガルの映画監督ペドロ・コスタによる個展「総合開館30周年記念 ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」が、8月28日から12月7日にかけて東京・東京都写真美術館で開催される。
1989年に「血」で長編監督デビューを果たし、「ヴァンダの部屋」「ヴィタリナ」などを手がけてきたコスタ。映画だけでなく、ポルトガル・セラルヴェス現代美術館で開催された「Companhia」やスペイン各地を巡回した「The Song of Pedro Costa」など、自らの映像作品を展覧会という形式で発表する活動においても国際的に高い評価を受けている。
個展のタイトルは、コスタが10代の頃に強い影響を受けたというスティーヴィー・ワンダーのアルバム「インナーヴィジョンズ」から名付けられた。本展覧会では、ドキュメンタリー作品「ホース・マネー」などに登場したポルトガルで暮らすアフリカ系移民ヴェントゥーラをはじめ、コスタの映像表現とその背景にある歴史的・社会的文脈に触れられる作品を紹介。映画では編集によって流れが生み出される映像の数々を断片ごとに分散して展示することで、来場者は映像・写真・音が交錯する空間を歩きながら、その断片を自身の手で編み直すように体験できる。
また、「ホース・マネー」の冒頭でフォトジャーナリストのジェイコブ・リースの写真群が映し出されることにちなみ、同企画では東京都写真美術館が所蔵するリースの作品も披露される。さらに会期中の前半には、コスタ自ら本展に合わせて構成した11本(予定)の映画を上映するプログラム「ペドロ・コスタのカルト・ブランシュ」を開催。ジョアン・ボテリョの監督作「ポルトガルの別れ」や諏訪敦彦の「H story」などがラインナップに並んだ。会期後半には、「溶岩の家」「コロッサル・ユース」「火の娘たち」などコスタの代表作を上映する「ペドロ・コスタ特集上映」も行われる。
観覧料は一般が800円、学生が640円、高校生・65歳以上が400円。関連上映プログラムは一般が1800円、学生および高校生以下が1000円で鑑賞することが可能で、本展のチケット1枚につき1回の割引が適用される。ゲストの登壇イベントほか詳細は、東京都写真美術館の公式サイトで確認を。
総合開館30周年記念 ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ
2025年8月28日(木)~ 12月7日(日)東京都 東京都写真美術館
開館時間:10:00~18:00(木・金曜は20:00まで)
観覧料:一般 800円 / 学生 640円 / 高校生・65歳以上 400円
※月曜は休館日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
※8月28日(木)~9月26日(金)の木・金曜は21:00まで開館
関連上映プログラム「ペドロ・コスタ カルト・ブランシュ」
2025年8月28日(木)~9月7日(日)
料金:一般 1800円 / 学生および高校生以下 1000円
上映作品
- トラス・オス・モンテス
- ポルトガルの別れ
- 田舎司祭の日記
- 星を持つ男
- 太陽
- H story
- 真人間
- 山羊座のもとに
関連上映プログラム「ペドロ・コスタ特集上映」
2025年11月27日(木)~12月7日(日)
料金:一般 1800円 / 学生および高校生以下 1000円
上映作品
- 血
- 溶岩の家
- 骨
- ヴァンダの部屋
- コロッサル・ユース
- 映画作家ストローブ=ユイレ/あなたの微笑みはどこに隠れたの?
- 何も変えてはならない
- ホース・マネー
- ヴィタリナ
- 火の娘たち
など全11プログラム
※記事初出時、一部記述に誤りがありました。お詫びして訂正します。