柄本明演出、佑&時生兄弟が出演した舞台追うドキュメンタリー公開決定
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「柄本家のゴドー」
ドキュメンタリー「柄本家のゴドー」が4月20日より東京・ユーロスペースで公開される。
演劇ユニットET×2としても活動する柄本佑と柄本時生兄弟が、2017年に父・柄本明を演出に迎え上演したサミュエル・ベケットによる不条理劇「ゴドーを待ちながら」。その稽古場を記録した本作では、演出家と俳優の関係を超え、父から子へと芸が伝承されるさまが捉えられる。また劇団東京乾電池のメンバーも登場。是枝裕和監督作の撮影監督としても知られる山崎裕が、撮影と演出を担当した。
柄本佑と柄本時生は「一生、続けていける作品に出会ったな、という手応えみたいなものをふたりとも感じた……」「自分の中で最高峰、やるんならゴドー、やれるんならゴドーでしょ、というのがでかかった!」とそれぞれ述べている。また映画監督の西川美和と李相日、俳優・演出家の串田和美、俳優の石橋蓮司から寄せられたコメントを以下に掲載した。
柄本明 コメント
何もやらないという時間をみつけたということじゃないかな……
待つという時間……待っている人……
柄本佑 コメント
一生、続けていける作品に出会ったな、という手応えみたいなものをふたりとも感じた……
柄本時生 コメント
自分の中で最高峰、やるんならゴドー、やれるんならゴドーでしょ、というのがでかかった!
西川美和 コメント
柄本明さんが息子たちの目の前で自らやってみせる芝居を見ながら、異才の人の元に生まれることもまた残酷だなあ、と思った。それでも息子たちは屈託もなく楽しげで、父もまた、愛おしそうに彼らを眺めている。
李相日 コメント
柄本さんの禅問答のような、宇宙のような、森羅万象のような……。言葉や存在の有り様に戦き、その引力に否応無く惹かれます。
串田和美 コメント
俳優柄本明が、ふたりの息子の演じる芝居の稽古をつけながら、クック、クックと肩をゆらして笑っている。実に楽しそうに。そして、急に顔に両手の握りこぶしをあてて、真顔で睨む。やっぱり柄本明は、なかなか変で素敵に面白い。こんなオヤジの息子は大変だ。二人掛かりで立ち向かおうと、必死だね。
石橋蓮司 コメント
「ゴドーを待ちながら」は、その時代の潜在的不安や希求が表れてくる作品だが、「柄本家のゴドー」は、まさに平成のぼんやりとした不安が醸し出されている。