詳細知らず過激な性描写を撮影、マリア・シュナイダーの人生描く「タンゴの後で」新写真
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「タンゴの後で」新場面写真
ベルナルド・ベルトルッチ監督作「ラストタンゴ・イン・パリ」の舞台裏と、その撮影で一生消えない傷を負った女優マリア・シュナイダーの人生を描く「タンゴの後で」の新場面写真11点が到着した。
マリアのいとこであり新聞記者であるヴァネッサ・シュナイダーの著書「あなたの名はマリア・シュナイダー :『悲劇の女優』の素顔」をもとにした本作。“1970年代最大のスキャンダル”で失意のどん底に突き落とされ、薬物依存に陥りながらも演じることを続けたマリアの半生がつづられる。19歳の若手女優であるマリアは「ラストタンゴ・イン・パリ」で一夜にしてトップスターに駆け上がることに。しかし、詳細を知らされずに行われた48歳の俳優マーロン・ブランドとの過激な性描写シーンが彼女に苛烈なトラウマを与える。
心身ともに病んでいくマリアを演じたのは、「あのこと」「ミッキー17」などで知られるアナマリア・ヴァルトロメイ。公開された写真には、マリアのほか、マット・ディロン扮するブランド、ジュゼッペ・マッジョ扮するベルトルッチらの姿も収められた。
なお、1972年の「ラストタンゴ・イン・パリ」公開後に向けられた侮蔑の視線や世間からの非難にマリアは必死に反論したが、当時、彼女の声が届くことはなかった。しかし「#MeToo運動」が起こる中、マリアのインタビューが掘り起こされ、彼女の叫びと訴えに注目が集まることに。現在フランスでは、彼女の復権とエンタメ業界の問題改善に取り組んでいる。
ジェシカ・パルーが監督・脚本を担った「タンゴの後で」は9月5日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。「ラストタンゴ・イン・パリ」の制作当時とは違い、本作にはインティマシーコーディネーターとしてパロマ・ガルシア・マーティンスが参加している。
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