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今年は新たなチャレンジに挑む! SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025が明日開幕

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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭

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埼玉県川口市のSKIPシティで毎年行われている<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025>。いまでは若手映画作家の登竜門として知られる本映画祭の開催が18日(金)からスタートする。

時代に先駆けて、いち早くデジタル・シネマにフォーカスを当て、これまで21回の歴史を積み重ねてきた本映画祭だが、22回目となる今年は、これからの映像の未来を見据えて新たな一歩へと踏み出す。

まず、これまで国内外の若手作家の発掘と育成に力を入れてきたが、今回はより世界へと羽ばたいてほしい日本の若い才能を見出すことを重要視。コンペティションは再編成の結果、国際コンペティション部門を見送り、国内コンペティションのみとした。

コンペティション作品

271本の応募作品から厳正なる審査を経て選ばれたのは長編7本、短編6本の13作品。幅広いジャンルの作品が一堂に会することで知られる本映画祭だが、それは今回も同様。ドキュメンタリーにアニメーション、特撮SF、ヒューマン・ドラマなど、さまざまなタイプの作品が入選している。同様に、監督たちのキャリアもさまざま。例年多い大学の映画学科出身者はもとより、『シン・ゴジラ』のスタッフ経験者、黒沢清や瀬々敬久ら名だたる監督たちの助監督、介護福祉関連の仕事からの転身者、俳優として顔も持つ者まで、ユニークな経歴の持ち主が顔を揃えた印象だ。

長編と短編、分け隔てなく俎上に載せての非常に悩ましい審査にあたるのは、カズオ・イシグロの原作をもとにした映画『遠い山なみの光』の9月公開を控える石川慶監督、現在公開中で大きな話題を集め、今年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門にもノミネートされた早川千絵監督の『ルノワール』のプロデューサー、水野詠子氏、ロッテルダム国際映画祭のプログラマーであるクーン・デ・ローイ氏の3名。本映画祭が見出した『碁盤斬り』の白石和彌監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『浅田家!』の中野量太監督らに続く新たな逸材が現れることに期待したい。

先述した通り、今年は国際コンペティション部門が見送られた。ただ、世界の若き才能や注目の映画に視線を注ぐスタンスは継続する。今回は、<ロッテルダム国際映画祭2025>でタイガー・ショート・アワードを受賞した『融合する身体』と『テモ・レ』の短編2本と、ジョージア出身の新鋭、タト・コテティシュヴィリ監督によるロカルノ国際映画祭Cineasti del Presente(新鋭監督コンペティション部門)の金豹賞(グランプリ)受賞作『聖なる電灯』、第97回アカデミー賞国際長編映画賞部門のポーランド代表に選出されたダミアン・コツル監督の『火山のふもとで』の長編2作品を海外招待作品としてピックアップ。世界が注目する映画作家を紹介する。上映当日は、海外ゲストが来場予定。国際映画祭ならではの国際交流を楽しんでほしい。

海外招待作品

本映画祭の新たな試みはこれだけにとどまらない。今回は、多様化する映像視聴のスタイル、それに伴い多様化する映像作品に対応すべく、これからの映像の未来を見据えて、若者を中心に人気を集める「縦型映画」、これからさらに映像業界に影響を与えることになるであろうAIを使ったフル「AI映画」の上映を関連企画として実施。先進的な試みで、これからの映像表現を見据える。

縦型映画では、フォロワー数350万人を超えるこねこフィルムの作品や上田慎一郎監督が所属するPICORE株式会社の作品などをセレクション。縦型専用シアターを設置して上映する。

一方、AI映画の特集で注目を集めそうなのが、フルAI映画の『ラストドリーム』だ。こちらは『写真の女』『マイマザーズアイズ』、そして今年公開された『初級演技レッスン』とオリジナル映画を次々と発表し、世界から高い評価を受けている串田壮史監督が全編AIで作り上げた1本。先ごろ開催されたアジア最大級のジャンル映画祭である<29回プチョン国際ファンタスティック映画祭>で、AI部門最高賞にあたるBEST AI FILMを見事に受賞した。審査員の論評では「その映像美と哲学的なテーマはセレクションの中でも際立ち、AI映画の新たな可能性を感じさせてくれる作品」と称賛されている。いったい串田監督がAIで、どんな映像世界を作り上げ、どんな映像表現を見せてくれるのか?大いに期待したい。

AI映画

これまでを踏襲しながら、新たなチャレンジに挑む道を選択した今年の<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025>。どんな映画体験が待っているのか注目してほしい。

文:水上賢治



SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025
開催期間:7月18日(金)~7月26日(土)
会場:SKIPシティ(埼玉県川口市)



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