Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 特別展「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」が開催中、アンバサダーの「あばれる君」が“熱く”盛り上げる

特別展「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」が開催中、アンバサダーの「あばれる君」が“熱く”盛り上げる

アート レジャー

ニュース

チケットぴあ

ケナガマンモス(⽣体復元模型)

続きを読む

フォトギャラリー(8件)

すべて見る

特別展「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」が東京・上野の国立科学博物館で開催中だ。同展がスポットを当てるのは、現代よりもはるかに寒冷で、人類や、マンモスなどの巨大な動物たちが共に生きていた4万年前の氷河期。生存か、絶滅か。過酷な環境に置かれた彼らの命運を分けたものは何なのか? その謎に迫る夏休み必見の内容だ。

“世界一有名な頭骨”も日本初公開

そんな本展は、「第1章 氷河期 ヨーロッパの動物」「第2章 ネアンデルタール人とクロマニョン人」「第3章 氷河期の日本列島」という3つのセクションで構成されており、日本初公開となるネアンデルタール人とクロマニョン人の実物の頭骨をはじめ、絶滅動物を含む動物の骨格標本や、生体復元模型、資料の展示を通じて、人類と動物の暮らしや環境の変化を、最新の科学的知見と迫力ある展示で紹介している。

巨大なケナガマンモスが出迎える「第1章 氷河期 ヨーロッパの動物」では、ケナガマンモスをはじめ、ホラアナグマ、ホラアナライオン、ケサイ、ステップバイソンといった「氷河期のメガファウナ(巨大動物群)」と呼ばれる大型の動物たちの全身の骨格標本や生体復元模型を展示。その大きさを体感しながら、氷床に覆われ、中央部に乾燥した草原地帯が広がる氷河期のヨーロッパ北部に君臨した彼らの謎に包まれた生態に迫る。

「第2章 ネアンデルタール人とクロマニョン人」では、氷河期を生きたネアンデルタール人とクロマニョン人(ホモ・サピエンス)の実物の頭骨が日本初公開。“世界一有名な頭骨”と言われる実物を実見できる、またとない貴重な機会となっている。

クロマニョン1号(クロマニョン人) (C)MNHN – JCDomenech
ラ・フェラシー1号(ネアンデルタール人) (C)MNHN – JCDomenech

注目したいのは、氷河期を生きた両者の体格の違いだ。ネアンデルタール人が、がっしりした体格と強靭な筋肉を持っていたのに対し、クロマニョン人は比較的ほっそりした体格に長い手足を持っていた。しかし、4万年前までに姿を消したのは、ネアンデルタール人だった。なぜ、ネアンデルタール人は絶滅し、クロマニョン人は生き残ったのか。展示を通して、謎を解き明かす探索に出かけたい。

そして「第3章 氷河期の日本列島」。人類は、最終氷期にあたる約3万8千年前までに、日本列島にたどり着いたと考えられている。南北に長く、多様な環境が広がっている日本列島で、当時を生きた日本三大絶減動物(ナウマンゾウ、ヤベオオツノジカ、ハナイズミモリウシ)などの動物たちとともに、人々がどのように暮らしていたかも紹介されている。

アンバサダーは人気芸人「あばれる君」

そんな「氷河期展」を“熱く”盛り上げるのが、アンバサダーに就任した人気芸人の「あばれる君」だ。福島県出身のあばれる君は、社会科の中学、高校の教員免許を持ち、世界遺産検定1級も取得。サバイバルやアウトドアの知識も豊富で、自身のYouTubeや番組でも披露しているほか、「あばれる君のアドベンチャークラブ」という自身のコミュニティで定期的にアウトドアイベントも開催している。

あばれる君

「サバイバルの知識もそうですし、歴史が大好きなので、アンバサダーに選んでいただいたのは、とても光栄です」と喜びを語るあばれる君は、「展示を拝見しましたが、理科の授業を50時間くらい受けたような濃厚な学びがあります! 地球は今、さまざまな課題を抱えていますよね。氷河期を生き抜いた人類や動物たちは、現代の自分たちにも通じるものがあるんじゃないかなと思います。僕自身も地球の自然は、後世に残したいと思います」と熱いメッセージを送る。

今回は、音声ガイドプログラムのナビゲーターも担当。「膨大な量の原稿を読ませてもらいました。難しかったのは、クロマニョン人の滑舌ですね。音声ガイドを聞きながら、展示を見てもらえば、学びの楽しさは100倍です!」と自信を示す。“芸人ノリ”は封印し「ノンボケ、ノンアドリブ、オンリー原稿です」と責任を全うした。

特に印象に残ったのは、クロマニョン人が残した壁画や装飾品の存在だという。「不思議だなと思います。過酷な環境に置かれて、生きるのに精いっぱいだと、壁画を描いたり、ネックレスを作ろうって思わないはず。それに壁画に描かれたホラアナライオンも精密で、模型を復元する時の参考にもなっているそうです。後世に残したいという気持ちだったんでしょうか? 会って聞いてみたいですよ」と氷河期の人々に思いをはせる。

環境に適応する動物たちにも興味津々で「例えば、ケナガマンモスは耳が小さく、しっぽも短いんです。突起物から放熱されるため、冷えてしまって弱点になるそうなんです」と、早速、展示から得た知識を披露してくれた。

「ケサイやステップバイソンが角を持ったり、ホラアナライオンに鋭い牙があったり。生き残るためには、自分なりの武器を身に着けることが必要なんですね」と語るあばれる君に、氷河期と同じくらい過酷な芸能界のサバイバル術を聞いてみた。あばれる君が考える“自分なりの武器”とは?

「僕の場合、全力で体を張る芸風というイメージも強いかもしれませんが、それはあくまで大前提なんです。僕なりの武器は、勉強すること。もともと歴史は大好きですし、世界遺産検定1級を取ったことも、大きな自信になっています。今回、アンバサダーに選んでくださったのも、それが理由の1つかもしれませんし。芸能界に限らず、状況に合わせて進化することが大切だと思っています。氷河期を生き抜いた動物たちと一緒ですね」(あばれる君)

あばれる君

4万年前にタイムスリップし、氷河期の世界の追体験し、環境に適応しながら生きた生物たちの姿を通じて、急速な温暖化が進む地球に暮らす私たち現代人の生き方を見つめ直すきっかけにもなりそうな特別展「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」。例年以上の猛暑が予想されるこの夏こそ、足を運びたい注目の特別展だ。

取材・文/内田 涼

<開催概要>
特別展「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」

日程:2025年7月12日(土)~ 10月13日(月・祝)
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)
夜間開館:8月8日(金)~17日(日)および10月10日(金)~13日(月・祝)は19時閉館(入場は18時30分まで)。
※常設展示は8月9日(土)~15日(金)は18時まで。それ以外の期間、常設展示は17時まで(入場は各閉館時間の30分前まで)。

休館日:7月14日(月)、9月1日(月)・8日(月)・16日(月)・22日(月)・29日(月)

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559065

フォトギャラリー(8件)

すべて見る