ラストアイドル、“歩く芸術”で生んだ大きな感動 52人歌唱曲「大人サバイバー」初披露も
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ラストアイドルが、本日3月23日に川崎市とどろきアリーナで開催されたB.LEAGUE『川崎ブレイブサンダース対レバンガ北海道戦』にて、“歩く芸術”と言われる団体行動、新曲「大人サバイバー」を初披露した。
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ラストアイドルファミリーのメンバー52人は、バラエティ番組『ラスアイ、よろしく!』(テレビ朝日系)にて約3カ月に渡り名物監督・清原伸彦による厳しい指導のもと猛特訓を受けてきた。合宿中にはLaLuceの長月翠が「バンドワゴン」を巡り衝突を起こしたり、激しい練習で負傷者が続出したりと様々なドラマが起きた。
いよいよ、本番当日。ラストアイドルは試合の折り返し、ハーフタイムショーとしてパフォーマンスを行なう。川崎ブレイブサンダースのホーム戦である今回の試合では、川崎出身のスチャダラパーが音楽演出を担当していたり、タイムアウトの1分間にはチアガールのパフォーマンスが行われていたりと常にエキサイティングな状態。言うなれば、ラストアイドルにとってはアウェイな現場とも取れるだろう。
川崎ブレイブサンダースがレバンガ北海道に7点の差をつけた状態で、試合はハーフタイムへ。「ラスアイ、新時代」とスクリーンに映し出され、会場にはファミリー52名が入場した。先頭は指揮を取る間島和奏。「ラストアイドル、入場!」の合図で、メンバー3名がスネアドラムを叩きながら、後に続く形で51人が綺麗な隊列を成しながらコートを半周する。2期生・水野舞菜が基準になり、片手感覚に整頓するところで、会場の空気は一変し静まり返る。間違いなく、ファミリー52人の“本気”がB.LEAGUEのファンに伝わった瞬間だった。
会場の来場者へ方向を変えて2度挨拶。最初に披露したのは、オンエアで何度も苦戦していた花形演技の「交差」だ。2つの隊列が早歩きのまま交差し、その後後ろ歩きで再び交差をする。見事交差を決め、会場には拍手、歓声が起きる。複雑なステップがメンバーを苦しめた「ジグザグ歩行」を経て、小走りからのクロス歩行、二重円からの三重円では再び大きな拍手が送られた。
間島の「全体、止まれ!」の号令と共に“歩く芸術”を披露し終えたファミリーは初披露となる「大人サバイバー」のフォーメーションへ。この曲はLaLuceの阿部菜々実をセンターにした初の52人全員歌唱での楽曲。フォーメーション位置についた時点で理解したのが、「大人サバイバー」は“歩く芸術”の経験があったからこそパフォーマンスできる楽曲だということだ。
阿部を中心にシンメトリーに進んで行くパフォーマンスは、これまでの楽曲とは別物と思えるくらいにレベル、芸術性ともに高い。52人でのパフォーマンスになると聞いた時は正直想像がつかなかったが、“歩く芸術”を踏襲したフォーメーションダンスに進むことは、もはや必然だったのかもしれない。サビでは3つの隊列がさらに細かく分裂していき、阿部が一歩一歩進んで行く落ちサビは「バンドワゴン」の振り付けを彷彿とさせる。大きな円を描くフォーメーションは、“歩く芸術”のエッセンスを取り入れた部分だろう。パフォーマンスを終え、指揮を取った間島が先行して深々とお辞儀をし、会場からは温かい拍手が送られた。
“歩く芸術”、そして「大人サバイバー」のパフォーマンスを観て感じたのは、52人にとってこの3カ月は大きな誇り、勲章になるということ。番組オンエアでは伝わりきらない合宿での特訓の成果が、大きな歓声や拍手、そして観るものの感動を生んだ。バスケットボールのコートをフルに使用しパフォーマンスされた「大人サバイバー」は、ステージの広さの問題もあり、なかなか披露できないことを予感させる。今回のようにパフォーマンスを俯瞰できる大きなアリーナ会場がベストだろう。ラストアイドルは明日24日に同会場で開催されるB.LEAGUEでも“歩く芸術”と「大人サバイバー」を披露予定。貴重な感動のステージをぜひ目撃してほしい。(渡辺彰浩)