子どもから大人まで一緒に楽しめる『めにみえない みみにしたい』2025年夏ツアー
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すべて見る『めにみえない みみにしたい』が7月20日(日)・21日(月・祝)埼玉・彩の国さいたま芸術劇場小ホールを皮切りに、富山や三重など全国10カ所で上演される。
2018年の初演以来、4度にわたり再演が行われ、全国28都市で8,000人を動員してきた本作。元々は、マームとジプシーの藤田貴大が彩の国さいたま芸術劇場のプロデューサーから「子ども向け作品を作ってみませんか」と声をかけられたことから始まったという。
おねしょに悩むおんなのこが、飼い猫のにゃあにゃあちゃんから聞いた古い言い伝えを叶えるために夜の森へ出掛けていく物語。作中には、じゃんけんの結果によって物語の展開が変化したり、シャボン玉が劇場を埋め尽くしたりといった、その日、その場に足を運ぶ価値のある要素がふんだんに織り込まれている。

しかし、本作はただ子どもだけが楽しんで終わるというものではない。「おんなのこ」がひとりで出掛けてさまざまな経験をすることによる自立と成長が描かれていたり、森の奥へと行った「おんなのこ」が隣の森との戦争に遭遇するという展開があったりと、ひとつの作品として見応えのあるものになっている。元々、マームとジプシーの作品では「子ども時代」が描かれることが少なくなかったが、そのベースがありながら「子どもから大人まで一緒に楽しめる」作品として成立しているのだ。
音楽を担当している原田郁子は、今日マチ子の漫画を原作に沖縄戦を描いた彼らの代表作のひとつ、『cocoon』でもタッグを組んだ仲。コンセプトの段階から藤田とやりとりをして本作に取り組んできた彼女の存在が、作品をより魅力的なものへと仕立てている。
いわゆる通常の演劇公演に加え、リーディングや展示といった新しい形での表現、発表を続けているマームとジプシーと藤田貴大。『めにみえない みみにしたい』も彼らにとって大切な柱のひとつと言えるだろう。今年も、全国各地で大人と子どもが演劇に出会う瞬間がたくさん見られるに違いない。
文:釣木文恵
<公演情報>
『めにみえない みみにしたい』2025年ツアー
作・演出:藤田貴大
出演:青柳いづみ 小泉まき 仲宗根 葵 成田亜佑美
【埼玉公演】
日程:7月20日(日)・21日(月・祝)
会場:彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
【富山公演】
日程:7月27日(日)
会場:オーバード・ホール 中ホール
【三重公演】
日程:7月30日(水)
会場:シンファニアテクノロジー響ホール伊勢 大ホール舞台上
【兵庫公演】
日程:8月2日(土)・3日(日)
会場:新開地アートひろば 2Fホール
【京都公演】
日程:8月5日(火)
会場:京都芸術劇場 春秋座 (特設客席)
チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2519257
【大分公演】
日程:8月19日(火)
会場:iichiko 総合文化センター iichikoグランシアタ舞台上
【長崎公演】
日程:8月22日(金)
会場:アルカスSASEBO 大ホール舞台上
チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2501978
【栃木公演】
日程:8月27日(水)
会場:宇都宮市文化会館 大ホール舞台上
【東京公演】
日程:8月29日(金)~31日(日)
会場:吉祥寺シアター
【岡山公演】
日程:9月6日(土)
会場:倉敷市芸文館 ホール舞台上
マームとジプシー公式サイト
http://mum-gypsy.com/wp-mum/
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