いびつな絆は、悪夢に変わる…「九月と七月の姉妹」予告編のナレーションは吉澤嘉代子
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「九月と七月の姉妹」ティザービジュアルと吉澤嘉代子
第77回カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品された「九月と七月の姉妹」の予告編がYouTubeで公開。シンガーソングライターの吉澤嘉代子がナレーションを担当した。
本作では10カ月違いで生まれた姉・セプテンバーと妹・ジュライの“いびつな絆”が描かれる。学校でのいじめをきっかけに、シングルマザーの母・シーラと姉妹はアイルランドの海辺近くにある一族の家“セトルハウス”に引っ越す。新しい生活の中、ジュライはセプテンバーとの関係が不可解なかたちへ変化していることに気付き始め、外界と隔絶された家の中に不穏な気配が満ちていくのだった。ミア・サリアがジュライ、パスカル・カンがセプテンバーを演じ、ラキー・タクラーがシーラ役を担った。監督・脚本を務めたのは俳優としても活躍し、本作が長編デビューとなるアリアン・ラベド。「関心領域」で第96回アカデミー賞音響賞を獲得したジョニー・バーンがサウンドデザインを手がけた。
予告編では、少しおっとりしたジュライをいじめる同級生に容赦なく報復するセプテンバーや、母親から小言を言われ、周囲から「変人姉妹」と囁かれようと一心同体である姉妹が映し出される。続いて「セプテンバーは言う」から始まる2人だけの“命令ゲーム”のシーンが登場し、次第に「回って」「踊って」「笑うのを我慢して」とセプテンバーからジュライへの命令はエスカレート。吉澤の「どこからどこまでが、自分なのか いびつな絆は、悪夢に変わる」というナレーションとともに、2人の関係がゆがんでいく様子が収められている。
初めて映画予告のナレーションを担当した吉澤は「支配的なセプテンバー、服従するジュライ。姉妹は二人だけの合図や目配せで会話し、母親さえ介入させない歪な絆を結んだ。彼女たちの無垢な表情や、愛らしいファッションとは裏腹に、耳元で囁かれるような息遣いや、ざらついた効果音がスクリーンを不穏に包む。あの口笛が耳にこびりついて離れない」と本作への想いをつづった。
「九月と七月の姉妹」は9月5日から東京・WHITE CINE QUINTO(ホワイト シネクイント)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国でロードショー。
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