堤真一と山田裕貴の情熱を映し出す、「木の上の軍隊」20分超のメイキング映像解禁
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「木の上の軍隊」メイキング写真
堤真一と山田裕貴がダブル主演を務め、沖縄戦を題材にした「木の上の軍隊」より、20分超のメイキングドキュメンタリー映像がYouTubeで解禁された。
井上ひさし原案の舞台を映画化した本作は、太平洋戦争で熾烈な地上戦が繰り広げられた沖縄・伊江島を舞台に、終戦を知らないまま2年間を木の上で生きた2人の日本兵を描いた物語。宮崎から派兵された厳格な少尉・山下一雄を堤、沖縄出身の新兵・安慶名(あげな)セイジュンを山田が演じ、津波竜斗、玉代勢圭司、尚玄、岸本尚泰、城間やよい、川田広樹(ガレッジセール)ら沖縄出身の俳優も多く出演した。
映像は堤と山田がクランクイン前に撮影の安全祈願に参加し、2人が髪を剃り上げて坊主頭にする場面から始まる。本作のモデルとなった山口静雄氏と佐次田秀順氏が80年前に実際に登っていたガジュマルの木、ニーバンカズィマールも訪問。堤は「父の名前が静雄です。まったく同じ字ですよ」「(役名の)山下は母の旧姓」と運命的な巡り合わせに驚いていた。
「虫の仕事はNG」と語る山田は、虫の多いロケ撮影に苦戦。カマキリを捕まえるシーンは「ごめんなさい。無理……」と断念したものの、撮影を進める中で徐々に虫にも慣れていったという。飢え死に寸前で自分の傷口に湧いたウジ虫を食べるシーンでは、小麦粉で作った偽物が用意されていたが、自ら「(本物を)食べます」と志願。「(実在した2人の兵士が)直面した過酷な現実を少しでも感じたかった」という山田が本物のウジ虫を口にする姿も映し出されている。
撮影で使われたガジュマルの木の植樹の作業中には、思わぬ出来事も。伊江島で造園業を営む知念洋輝さんが一時的に木を植えるために土を掘っていたところ、戦没者とみられる約20人分の遺骨や遺品、旧日本軍のものとみられる装備品が見つかった。伊江島での遺骨の発見は実に20年ぶり。平は「とても悲しい話ではあるけれど、映画があったから見つかったとも思う」と語っている。
「木の上の軍隊」は沖縄で先行上映中。明日7月25日より東京・新宿ピカデリーほか全国で公開される。
※玉代勢圭司の勢は異体字が正式表記
©︎2025「木の上の軍隊」製作委員会