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セックスシーンに不安抱く少女、ベルトルッチが掛けた言葉は?「タンゴの後で」新映像

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「タンゴの後で」より、ジュゼッペ・マッジョ演じるベルナルド・ベルトルッチ

ベルナルド・ベルトルッチの監督作「ラストタンゴ・イン・パリ」の撮影で一生消えない傷を負った女優マリア・シュナイダーの人生を描く映画「タンゴの後で」より、本編映像の一部がYouTubeで公開された。

本作では“1970年代最大のスキャンダル”で失意のどん底に突き落とされ、薬物依存に陥りながらも演じることを続けたマリアの半生がつづられる。俳優であった父親の影響で女優を目指す19歳のマリアは、端役で映画に参加した経験しかなかったが、若くしてイタリアの奇才と注目を集めていたベルトルッチの新作映画「ラストタンゴ・イン・パリ」への出演機会を得ることに。しかし、その映画は、互いの素性を知らないまま、激しい肉体関係に溺れていく男女の物語で、19歳の少女には大きなリスクを孕むものだった。映画公開後、トップスターに駆け上がったマリア。しかし、詳細を知らされずに行われた48歳の俳優マーロン・ブランドとの過激な性描写シーンが彼女に苛烈なトラウマを与える。心身ともに病んでいくマリアをアナマリア・ヴァルトロメイが演じ、ベルトルッチにジュゼッペ・マッジョが扮した。

公開された映像には、マリアがベルトルッチとカフェで会うシーンを収録。「セックスのシーンはどうすれば?」と挑戦したことのないヌードに不安を見せるマリアに、ベルトルッチは「実際と同じ」と返したあと、「冗談だよ、心配ない。アーティスティックに撮る」と語り掛ける。さらに相手役がブランドであることを明かし、「君は彼に次ぐ主役になる」と口にするベルトルッチ。マリアはハリウッドスターとの共演に目を輝かせる。

監督のジェシカ・パルーは「この映画の最大の挑戦は主演女優のキャスティングです」と述べ、「マリアというキャラクターは非常に複雑で、1人の中にいくつもの側面を持っています。彼女は少女であり、女優であり、ドラッグに溺れた人物であり、傷付いた女性でもある──まさに“複数の役を1つに内包した存在”です」と伝えた。

マリアのいとこであり新聞記者であるヴァネッサ・シュナイダーの著書「あなたの名はマリア・シュナイダー :『悲劇の女優』の素顔」をもとにした「タンゴの後で」は、9月5日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国でロードショー。トランスフォーマーが配給を担当する。なお「ラストタンゴ・イン・パリ」の制作当時とは違い、本作にはインティマシーコーディネーターとしてパロマ・ガルシア・マーティンスが参加した。

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