テリー・ギリアム、トム・ウェイツが参加したミュージカルアニメ「ニクスの怪物」公開
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「ニクスの怪物」メインビジュアル
テリー・ギリアム、トム・ウェイツ、ザ・レジデンツが声優として参加したパペットミュージカルアニメ「ニクスの怪物」の日本初公開が決定。8月16日に東京のシアター・イメージフォーラムで始まる、オランダの映像作家・芸術家ROSTO(ロスト)を追悼する企画<存在証明>で上映される。
ROSTOは1990年代よりミュージックビデオ、短編映画、オンラインコンテンツなどジャンルを横断した創作活動を展開。2002年の「アングロビリー・フィーバーソンの興亡」、2005年の「ジョナ/トムベリー」は権威ある国際映画祭でも高く評価された。またROSTOは自身が参加していたパンクバンド“ジー・レッカーズ”をフィーチャーした音楽アニメーションの制作も始め、2008年から2018年にかけて4部作として発表。自身初の長編映画の開発に挑もうとしていたが、2019年に死去した。
ROSTOが5年を掛けて作った「ニクスの怪物」では、のどかな村ニクスに住む少年ウィーリーが、モンスターに連れ去られた祖母を探しに魔法の森に向かうさまが描かれる。小屋に引きこもっていたが森の案内人を買って出るレンジャー役をギリアム、どう見てもカラスだがツバメだと主張する不気味なバージル役をウェイツが担った。
なお本作にはROSTOによる複合メディアプロジェクト「Mind My Gap」でおなじみのキャラクター、トム・ベリー、ジャイアントことローリング・ヌーディスト、シュナーツルも登場する。「ミュージカルが大嫌い」と語っていたというROSTO自身が作曲を行い、大所帯で知られるメトロポール・オーケストラが演奏を担当した。
今回の追悼企画では、ジー・レッカーズをフィーチャーした4部作「THEE WRECKERS 四つの悪夢」、同作にまつわるドキュメンタリー「すべてが変わったようで、何も変わっちゃいない」も上映される。8月16日に先行ロードショーが始まったのち、全国でも順次公開。